• 安井沙也香

現場の人たちはすごくカッコいい。私の仕事はそれを伝えて仲間を見つけること

今回は、人事で採用の仕事をしている安井沙也香さんにお話を伺いました。今、人事の立場で採用を担当する会社には、もともとは営業のアルバイトとして入社したと言います(その頃は、モデル業とのかけもちをしていたとのこと!)。

「第一線で活躍していて、“熱さ”を持って働く現場の営業の人たちを、心からカッコいいと思うんです」「私はそれをそのまま学生さんにお伝えするだけなんです」と熱い眼差しで語る安井さんに、営業の仕事と現場の楽しさ、尊敬してやまない社長のこと、もうひとつの叶えたかった夢と、その夢を叶えられた経緯について、お伺いしました。

インタビュー実施日:2018年4月27日(らしくインタビュアー渡辺)

目次

■人事として大好きな現場の仕事や社員たちのことを応募者に語るのが仕事

――安井さんは現在、どんなポジションで、どのような役割を担っていらっしゃるんですか?

私は、エフエルシープレミアム株式会社という会社の人事部採用課で、採用の仕事をしております。当社は「PREMIUM WATER」という天然水の販売をメインに事業を展開していますが、当面の目標の一つに「3年後の上場」があります。そこに向かって全員が同じ気持ちで挑まないといけない中で、この目標に共感してくれるような仲間を探しています。

具体的には、その目標に対して私たちと同じ想いを抱いて、ただルーティンの中で仕事をするのではなく、当事者意識を持って一緒に働いてくれる、そんな新しい人材を発掘していきたい、という想いで働いています。

私自身、人事に来る前には営業の仕事をしていたんですが、その大好きな営業現場での仕事や社員たちのことや、会社としての“熱さ”を、面接などの出会いの場で求職者の方たちに語るようにしています。そうしながら、共感して一緒に頑張ってくれそうな方々、未来の可能性がすごく詰まっているような、私たちと同じような人間性を持つ方々を日々探しています。

――安井さん、もともとは営業職だったんですね。採用のお仕事はご経験があったんですか? さきほど「大好きな現場」とおっしゃっていましたが、人事に異動されたのはいつですか?

今、私はこの会社に入って11年目になるんですけれど、ずっと営業の現場を経験して、採用に移ってからは3年ぐらいですね。

――ということは、7年くらい現場を経験されていたんですね。人事へは希望を出して異動なさったんですか? それとも、任命されて?

ありがたいことに、うちの会社では社長が社員一人ひとりのことをすごく理解してくれているんですよ。それぞれのキャラクターとか個性とか、どんなことに一番に特化しているのか、とか。

だから、人材を“駒”として扱うのではなく、「この子はこれまでここまで貢献してくれて、こうやって頑張ってくれて、この子にしかないこういう魅力がある。この子の可能性を考えたら、こっちの舞台やステージの方が、どんどんこの子らしい道を切り開いていけるよね」というように、期待や信頼を寄せてくれるんです。

私の時も、まさにそういう感じだったので、「その想いに応えたい」という気持ちで、人事の仕事を任せてもらうことにしました。

――なるほど! 社長が安井さんを採用担当に抜擢したんですね!

私は今、新卒採用を専任でやらせていただいているんですが、新卒採用はこれまでずっと社長が担当していたんです。

――なるほど、社長が「自分の仕事を任せるなら」ということで選ばれたんだ。すごい責任重大ですね(笑)。

そうですね(笑)。

■面接では学歴や資格より、「目を見て話せる」「大きな声を出せる」ことの方が大事

――今、採用ってすごく大変な時期ですよね。時代的にも学生が「売り手市場」と言われていて、企業の担当者はすごく大変な想いをされている。そんな中で、やり甲斐とか、「ここはすごく楽しい」という部分はありますか?

市場で見たら本当にそうなんですけど、だからこそ、そのピンチをチャンスに変えていきたい、という部分があります。「売り手市場」と言われている中で結果を出して、“揺るがす”ことができればいいな、と。やっぱりそこは気持ち次第と言うか、採用を専任でやらせていただいているからこそ、責任を持って今まで以上の結果を出したいと思っています。

弊社は本当に、営業現場が主役の会社なんです。現場の人たちはものすごくカッコいいし、私はとても尊敬していて、今でこそ私の後輩にあたるメンバーも多いんですけど、頭があがらないくらいに素敵なんですよね。

――それは嬉しいですね。人事として胸を張って、自社や社員のことを誇って語れますもんね。

本当にそうなんです。ありのまま、等身大の気持ちをただ伝えさせていただいているだけなんです。でも、そこに対して、一緒に感動してくれたりだとか、「私もそう言う先輩を信じて、ここに入社しようって決めました」って言ってくれたりすると、現場のみんなの頑張りがこうやって伝わっていくなんて嬉しいな、と思えるんですよね。本当に、「みんながいて自分がいる」、もっと言えば「相手がいて自分がいる」っていう想いで仕事をさせていただいています。

――ちなみに、新卒採用の面接の中には社長の面接もあるんですか

あります。

――社長が直接話すんですね。御社としてはどんな学生が欲しいと思いますか? これまで入社された方の“共通点”みたいなものがあるのでしょうか?

あります。まず、学歴とか資格とかは一切見ないです。本当に関係ありません。元気で、明るくて、ちゃんと人の目を見てお話しできる子とか、チームで何かをすることが好きな子とか、仲間と何かを成し遂げることが好きな子。あとは、人の笑顔が好きかどうか、人と話すことが好きかどうか。求めているとしたらそこですし、面接ではそういう部分を見ているだけです。

――安井さんご自身もそんな感じがします。

内定者たちを見ると、私みたいに明るい子が多いんですよ。そういう子たちが集まるような会社なんだなって、選考中の学生さんも思ってくれたら嬉しいです。

――御社としても、明るさとか、目を見て話すことができれば、別にそれ以外のものはそんなに重視しないと言うか。

はい、そうです。あとは、大きい声を出せるとか。ボソボソと喋るよりはちゃんと大きな声を出せるかとか、そういうところぐらいしか見ていないです。

――わかりました。「大きい声を出すことなら自信ある!」って人は、ぜひ一度エフエルシーさんの採用サイトを見てみるといいですね!

■当社はとても「若い会社」。新卒で入ったメンバーは、すでに管理事業本部のトップ

――ちなみに御社では、新卒はいつ頃から採用されているんですか?

2007年入社からです。

――もう10年になるんですね。新卒で入られたみなさんは、どんなキャリアを積んでいくんですか? さきほどオフィスを拝見して、様々な方が働いていらっしゃる印象があったんですが、キャリアパスもいろいろあるのでしょうか?

はい。基本的には現場が絶対なので、まずは現場を経験していただいて。その後に各部署に配属されます。役職者になると、チームの全員が成長していけるようなマネジメントを任されることもありますね。

――自分のチームを持って、チームとして成果を出していくことを期待されていく、ということですね。

その通りです。それぞれの事業部署や課のリーダーとして、部下を持ってさらにどんどん活躍してもらいます。ちなみに今、管理事業本部のトップを務めるのは、新卒として一番最初に入社したメンバーの一人です。

――そうなんですね!

当社はとても「若い会社」です。平均年齢が26歳ぐらいなので。

あ、でも、「若い会社だから何もできないんじゃないか」とか、「将来的にはどうなんだろう」とは思ってもらいたくないんですね。

――そうですよね。若い会社だからこそ、常識やしがらみにとらわれず、若い人たちが活躍できるフィールドがたくさんある、っていうことですよね!

そうです、そうです! ありがとうございます。

■文字では伝えられない“人への想い”が商品の付加価値になる。だから対面式の営業にこだわる

――実際の現場での営業のお仕事としては、御社はどのようなことをしていらっしゃるのでしょう?

主には営業の仕事になります。私たちは対面によるウォーターサーバーやスマートフォンなどの通信機器の販売をしておりますが、今どき例えば「このお水を買いたい」と思ったら、インターネットでどこでも購入できるんですよね。しかし、うちで購入してくださったお客さまは、「私は他の人に説明を受けても買わなかった。あなただったから。あなたにお願いしたいんだよ」とおっしゃってくださる。つまり、売る人の“人間性”が相手に伝わることで初めて物が売れるのだと思います。そういう意味では、営業って“物対物”ではなく“人対人”の仕事ですよね。

――今ネットや通販のシェアが伸びている中で、御社は“人対人”の営業にこだわっていらっしゃる、と。

説明書やパンフレット、もしくはインターネットページの限られた文字では伝えられない“人の想い”が加わることで、それが付加価値になると思うんですよ。

すみません、少し話が逸れちゃってもいいですか?

――どうぞ、どうぞ。

時代が進むにつれて、仕事のやり方も変わっていきますよね。例えば紙とかペンとか、インクで印刷していたパンフレットとかも、今ではどんどんタブレットに変わるなど、デジタル化が進んでいます。でも、どんなに時代が進んでいってもデジタルの末端とアナログの末端って残っていくと思っているんですよ。

そんな中で、当社がアナログの末端で出会ったのが、ウォーターサーバーとか、スマートフォンなどの通信機器の販売だったんです。

――なるほど。

急に災害が起こってライフラインが止まるなど危機的な状態に陥り、何かの優先順位を省かなければならないとしても、水と携帯電話は絶対に誰からも必要とされるものだと思うんです。なので、このライフラインとして生活をする上で絶対に欠かせない水と携帯電話、この2つの商材、ビジネスを弊社はすごく大事にしています。

――なるほど、確かに携帯電話と水って、何か起きた時に絶対必要になるものですよね。今、思い出しましたが、3.11の時、携帯電話がつながらない中で、スカイプはつながる、という現象があったような気がします。まさにデジタルの末端だったと思うんですよね。
それと記憶に残っているのが、コンビニエンスストアから水がなくなったこと。売れ残っていたのがビールしかなくって。私はビール好きだから別にいいんですけど、仕事中はさすがに飲めない(笑)。その時、「水がなくなると、こんなに困るんだ」と思い知りました。

そうですよね。

――さきほど「デジタルとアナログの末端」とおっしゃっていましたが、今の時代、スマホをポチポチ操作すれば、人を介さずに何でも買えるじゃないですか。そういう時代だからこそ、“人が売る”ということにこだわっていらっしゃるのが、すごく魅力的だなと思います。

いつも学生にこんな話をしています。「あなたにとって100人目のお客さまでも、そのお客さまにとってみたら、あなたはたった一人の担当者であり、スタッフです。お客さまはきっと、いつ、どこで、誰に申し込んだのかを覚えていてくださるし、ありがたいことにずっとその商品を使い続けてくださったとしたら、あなたのことを忘れることはないんだよ」って。

営業の仕事は“内側から滲み出るもの”でお客さまに選んでいただかないといけないので人間性がすごく磨かれると思います。だから、今、人事として、当社を志望する学生さんには、素直に、謙虚に、感謝の気持ちを忘れずに、周りから応援されるような人間になっていただきたい、ということをすごく伝えたいし、実際にそういう人たちがうちの会社には集まっていると自負しています。

――素晴らしいです。ちょっと私の私見ですが、営業という仕事について多くの学生が「辛い仕事」とか「大変な仕事」って思っていますけど、人と人が話をして商品が売れ、それを買った人の人生が豊かになるって考えたら、すごくいい仕事だと思うんです。なのに、「営業」と聞くだけで「体育会系じゃないと無理なんじゃないか」「ガツガツしていないとダメなんじゃないか」って決めつけるのはもったいないですよね。そんな学生たちには「じゃあ何の仕事なら大変じゃないのか言ってごらん! 事務だって大変だよ。事務職なめたらいかんよ!」って言いたいんですよね(笑)。

本当ですよね(笑)。私も、世の中の仕事は全部、大変だと思います。

■時給がよかったから始めた営業の仕事。それでも初日から楽しさに気づいた

――ここまで会社の話ばかり聞いてきたんですが、安井さんについても教えてください。もともと、この会社に入られたのは新卒としてですか?

私、実はアルバイト入社なんですよ。

――あら、そうなんですね。学生アルバイトだったんですか?

その時は専門学校を卒業していて、フリーターのような感じでした。

――その頃のお話もお聞きしていいですか。

はい。すごく恥ずかしい話をしてもいいですか?

――もちろん!

当時まだ19歳で、「稼ぎたいな」くらいにしか思っていなかったんです。「営業」っていう言葉も全然理解していないまま、求職サイトでとりあえず時給順とか日給順とかで並べ替えたらここの仕事が出てきて(笑)。

――なるほど(笑)。

その時は「営業って接客の仕事みたいなものかな」と思っていました。「稼げるんだったら、まぁいっか」程度のことしか考えていなくて。それで応募したのが、最初のきっかけです。

――時給が他社よりよかったんですか?

そうです。時給が他よりよかった(笑)。

――「額面に釣られた」ってことですね(笑)。

本当にそうなんです、お恥ずかしい話(笑)。面接に行って合格をいただき、営業の仕事について説明を受けましたが、どれくらい大変な仕事なのか、やってみないことには全然わかりませんでした。でも、私は「出来る」か「出来ない」かではなく、「やる」か「やらない」かというタイプだったので、そのままやることにしたんです。

――それで、ウォーターサーバーの営業を始めたんですか?

いえ、私は最初は携帯電話の販売をしていました。

――なるほど。どういう場所で販売していたんですか?

ショッピングモールやデパートなどの簡易的なブースでやらせていただいていました。

――実際にやってみてどうでした?

やっとご契約いただいた時は本当に嬉しかったです。大変なことがいっぱいある中で、お客さまから「お姉ちゃんだったから買ったんだよ、ありがとう」と言ってもらえて。そういうお客さまからの声も嬉しかったんですが、今でもお世話になっている上司が「やったじゃん!」って一緒に喜んでくれたことがすごく嬉しくって。「もっとこの感覚を味わいたい」と思うようになったんですよね。

それに、歩合とかインセンティブをもらえることにもすごく驚いて、「もっと頑張りたい」「どんどんやっていきたい」と、サイクルがいい方に回っていく感じでした。

――「他より時給がいいから」という理由で始めた仕事なのに(笑)。「この仕事は楽しいぞ」って感じ始めたのは、どれくらい経ってからなんでしょう?

私、初日から「楽しい!」と思っていましたよ!

――すごい! そうなんですね。

やっと契約を取れたのが、仕事を始めて3日目ぐらいなんですけど、その時のお客さまのことを11年経った今でも覚えています。ご夫婦の方でしたね。この仕事すごく楽しいし、「もっと稼ぎたいな」と思って、ずっと頑張っていた感じです。

■当社はギブ・アンド・ギブ。部下は「上司のために頑張りたい」と思って、上司は喜んで部下の成長をサポートする

――アルバイトから正社員になったきっかけはあったんでしょうか?

ある程度の年齢になって、私も社会人として働きたいと思うようになったんです。でも、「就活をして、他の会社に入る」という考えは、私の中には全然ありませんでした。自分の人生において、この会社の人たちの笑顔が一番大事だから、「これからも一緒に仕事をさせていただきたい」という気持ちで、「社員にさせてください」と申し出て、今に至ります。

――それは、アルバイトとして入社後どれくらい経ってから?

結構長かったです。3年くらいしてからだったかな。

――では、現場にいた頃の半分くらいは社員になる前の活躍っていうことですね。ちょっと意地悪な質問かもしれないんですけど、社員になると業務量や責務も増えるじゃないですか。「正直辛いな」とか、「これずっと続けていくのは大変かな」とか、迷ったりしたことはないんですか?

ありますよ(笑)。社員としての仕事を経験していく中で、例えば部下ができたこととか。ただの1プレイヤーだったら自分の結果だけ追っていればいいんですけど、それだけじゃなくて、自分に任された組織とか部下との関係をどういう風にしていけばいいか。当時はすごく悩みましたね。

でも、私だけではなく、当社ではみんな、部下は「上司のために頑張りたい」という気持ちがあるし、上司は喜んで部下の成長をサポートするんです。お互い「ギブ・アンド・ギブ」という気持ちが強いので、仕事をしても楽しいんですよね。だから、お互いの力を合わせることで、相乗効果で、より大きな力を生み出すことができるんだと思うんです。

――へー、すごいなぁ。

それでもやっぱり、想いがうまく伝わらない時もあって。「相手に対する私の理解がまだ足りてないんだな」って反省することもいっぱいありました。

――安井さんが考える“上司としてのあり方”ってどのようなものですか?

まずは「自分の姿を見せる」というのが大前提の上で、プラス、「歩み寄って相手を理解すること」が必要だと思います。一人ひとりの性格が違うので、こちらの想いだけを貫いていても、やっぱりうまく伝わらない部分が出てきます。そこで相手のことをもっと知っていくことが必要です。

また、挫折した時に、それを全部会社のせいとか、環境のせいとか、お客さんのせいとか、部下や上司のせいにするのは簡単です。「なんかこの人とは合わないな」って。でも、そうじゃなくて、矛先を自分に向けることが大事だと思うんです。これがすごく難しいんですけどね(笑)。

――おっしゃる通りだと思います。簡単ですもんね、人のせいにするのは。これまでに、正直そう思ってしまいたい時もありませんでしたか?

未熟な時の私は、そういうこともありました。

――今の安井さんはすごくポジティブで、おっしゃることも本当に正しいことばかりだな、と思います。でも人ってなかなかそうなれないというか、「なれなくても仕方ないよね」と思っている自分がいたりすると思うんです。そこを安井さんはどうやって転換されたんでしょう? 矢印の向きを「自分だ」って変えるために、どんな努力をされたんですか?

私の場合、上司や周りの人がみんな、それができる人たちだったことが一番大きかったです。それが伝わってきて、「やっぱりそういう人が一番カッコいいな」って思いました。役員など、どんなに役職が上の方でも、飾ることなく、人として、大人として、一社会人としてのあり方を見せる。役職者だからこそ、ちゃんと正しいことを言う。そうやって理想の姿を私たちに見せているから、言葉にも説得力があるんです。

――素敵ですね。羨ましいです。

こういう人たちに囲まれて、私はすごく恵まれているなと思います。だから私も、矛先をちゃんと自分に向けられるような大人になりたい。そういう人間性がお客さまにも伝わると思うんです。

「正直、商品のことはよくわかんないけど、あなたみたいな人がこれだけ言ってくれるんだったら、私はあなたにお願いしたい」って言っていただけるような、人から選んでもらえるような人間にはどうやったらなれるんだろう、と考えていた部分はありますね。でも、そういうこともすべて、上司たちの姿に教えられたんだと思います。社長がまさにそういう方なので。

■自分の想いや夢を相談したら、社長が“二足のわらじ”で頑張ることを認め、応援してくれた

――今まで、挫折とか、失敗したなっていうことはありますか?

何なんだろうなぁ。いっぱいあるんですけど、やっぱり結果が大事だからこそ、上手く結果を出せない時とか、自分に対してのもどかしさはいつもありますよね。

――御社は営業の会社ですから、数値や実績は当然求められるところだと思いますが、自分のせいで数字が落ち込む時もありますよね。安井さんにもそういう時ありました?

ありました、ありました。プライベートで何があっても、仕事の時はオン・オフを切り替えないといけないのに、プライベートがうまくいってないと仕事中もそれを考えちゃって。「あー、今日は午前中を無駄にしたな」とか、現場に立っているのに「あー、集中できていないな」とか。そういうことはありましたね。

――ちょっと踏み込んじゃいますけど、どんなことで揺れ動いちゃうんですか? いろいろとあるじゃないですか。恋愛の話だったり、家族の話だったり、趣味の方向だったり、仕事とは違う将来の夢のことだったり。

今、振り返ると、「資格を取りたい」と思っていた時期は、現場に立っていても、正直とても揺れ動いていました。

――何の資格ですか?

私、実はヨガのインストラクターの仕事をさせていただいているんです。

20代の前半ぐらいからヨガをやっていて、「いつかインストラクターになりたいな」とか、「その資格を取れたらいいな」と思っていたんです。それで27歳ぐらいの時に、「いつかいつかとは思っていたけど、もうその“いつか”が来ているんじゃないかな」って、勝手に思って。

ここの会社にいたらそれはできないことだと思いつつ、でもそれが私の目標の一つでもあったから、どうすればいいのか分からなくなって、社長に素直に相談したんです。

――社長は何て?

当社は「副業OK」な会社ではないんですけど、社長が全部理解してくれて、「ここまで頑張ってきてくれたから、沙也香だからいいよ」って認めてくれたんです。本当にありがたいことに副社長も「言いづらいことをよく言えたね。勇気が必要だったでしょう」と、すべて受け止めてくれたんですよ。

――うわぁ。社長、すごいですね。

はい。私が「違う夢を追いたい」と言っているのに、そう返してくれる社長の言葉に、溢れる想いが伝わってきました。社長は、「沙也香のことだから本当に応援してあげたい。ここを辞めてそちらに専念するのではなく、“二足のわらじ”でいいじゃない。もちろん選ぶのは全部あなただから、あなたが決めてほしいんだけど、私が方法を考えて、道をつくってあげたい」とまで言ってくれました。

それで、お休みの日を使って学校に通って、ヨガの資格のための勉強を半年間させていただきました。「その後の試験は一発で合格しよう」と決めていて、無事資格を取ることができました。

――社長にそこまで応援してもらえたからこそ、短期間で集中して資格を取ることができたのかもしれませんね。

そうですね。より恩を返していきたいと強く思うようになりました。

■ヨガの仕事は、仕事の前後や休日に。朝5時半に家を出て、日付が変わってから帰宅することも

――資格を取った後、今はどういう感じでヨガインストラクターとしての仕事をしているんですか?

当社の就業時間が10時から19時までなんですけれど、マックスで働く日は、出社前にまず1時間レッスンをしに行きます。

――それって朝ってことですよね?

そうです。朝7時から8時までやって、10時までにここのオフィスに出社します。それで、仕事が終わってから、夜のレッスンを2本やります。

――2本も、ですか! 大変そう。

そういう日は、朝5時半に家を出て、日付が変わってから家に帰る、みたいな感じです。でも、それは自分で選んでやっていることなので。

ヨガの仕事はレギュラーとかではなくて、空いている時間に入れられるような組み方をしたり、こちらがお休みの日にレッスンを2、3本かけもちしてやったり、という風に働かせてもらっています。

――なるほど。でもいいですね。社長さんが「あなただったらちゃんと仕事をするし、実際に成果も出してきた」と認めてもらったうえで、そういう自由が得られるとしたら、会社としてとても理想的だと思います。組織が大きくなると、「特別対応とか特例とかはちょっと」みたいな話になりがちですが、御社だったら、例えば将来、新卒で入った方が10年とか実績を上げて、同じように何かをやりたいと言った時には、「あなたならできる」って認めてもらえる可能性はありますよね、ルールとはまた別の部分で。

はい。そういう会社だと思っています。

■社長への恩は、物や花束ではなく、“結果”や“成果”で返したい

――それにしても、勇気を出して言葉にするまで、安井さんも相当悩まれんじゃないですか?

この会社が嫌だったわけではなかったので、それもすごく苦しくって。「この会社が大好きで、会社の目標のためにやってきたいと今でも思っている。ならば、こんな気持ちになるはずないのに、それでも自分の夢を消すことができないのはどうしたらいいんだろう…」という風に悶々としていまい、仕事に集中することができませんでした。

――「夢」と「仕事」のどちらを取るか、すごく悩まれたと思います。でも、「沙也香が言うことなら応援したい」と、背中を押してくれる社長がいたから、どちらも捨てずに前に進むことができた。社長は社員の個性をよく見ているというお話もありましたが、まさにその通りだったんですね。

「社長は本当に、一人の人生のことをすごく考えてくださっているんだな」と思いました。社長への恩返しは、物や花束をあげるとかではなく、“結果”や“成果”として出せるよう、目の前のことを一生懸命頑張って、ちょっとでも会社の置かれた状況を好転させていきたいと思っています。

と言っても、今、私は、現場で頑張っているみんなのことを「本当にすごい」と思っていて、それを学生たちにただ伝えているだけなんですけど(笑)。

――「ただ伝えているだけ」が、すごく大事な気がします。

おかげで、仕事をしていてもすごく楽しいです。

■実はモデル経験者! アルバイト時代は、オーディションや撮影の日もあった

――入社当時は専門学校を卒業していて、フリーターのような感じだったとおっしゃっていましたが、その時のことをお聞きしてもいいですか? 専門学校ってやっぱりヨガとかそっち系?

モデルの専門学校です。卒業後も就職せずにモデルの事務所に所属して、モデルの仕事をやりたいと思っていました。オーディションを受けたり、撮影したりとかもあったんですけど、毎日決まった仕事があるわけではなかったので、空いている日にシフトを自由に入れられて、稼げるようなお仕事はないかなと思って、アルバイトを探していたんです。

――モデルさんだったんですか! だから最初はアルバイトで、かけもちでモデルのお仕事をされていたんですね。

そうですね、最初アルバイトだった2年半か3年ぐらいは、モデルの仕事をメインにやりながら、ここで働いていました。

――正社員になる時にお辞めになったんですか?

そうです。

――モデルさんの時代はどういう仕事をされていたんですか?

ブライダルのモデルとか、ファッション誌の読者モデルとか、そういう感じでした。

――道理でちょっとした仕草が絵になるわけですね。

とんでもないです! お恥ずかしいです。

――モデルは子供の頃からの夢だったんですか?

そんなことは全然なくて、高校生の文化祭で服飾のチームに声をかけられて、ファッションショーに出させてもらったのが面白いなあ、と思ったぐらいで。

――大抵の人は一度くらいショーに出ても、「いい思い出」として終わっちゃうじゃないですか。それが仕事につながったのは、きっと恵まれた容姿をお持ちだからですね。

そんなことないですよ(笑)。

――ちなみに、もっと小さい頃は何になりたかったんですか?

お花屋さんとか、ケーキ屋さんとか、パン屋さんとか、そういう感じでしたね。

■この会社に入っていなかったら、いわゆる“社会人”にはなっていなかったと思う

――小さい頃は、どんなお子さんだったんでしょう? やっぱり昔から「明るくて」って感じ?

兄が二人いて、三人きょうだいの末っ子なんですけど、兄たちとは8歳、5歳と年が離れていたのと、かつ私が女の子だったので、自由に育ててもらいました。自分で言うのも変ですけど、すごく天真爛漫と言うか(笑)。お兄ちゃんが家で受験勉強をしていると、「応援するね」って言って、隣でチアガールの真似して踊ったり。

――可愛い!!

あと、ずっと音楽をやっていました。ピアノ専攻のある学校に通っていて、モデルの専門学校に行くまでは音楽を主にやっていました。

――じゃあ、営業でバリバリ働く姿は全然イメージしていなかった?

していなかったですね。まさか自分がこんなに社会に属して働くとは。

――アルバイトとしてこの会社と出会って、こんなにエネルギーと熱意を持って働ける仕事があるんだってことは、ここに来てから気づいた?

はい。ここに入っていなかったら私、いわゆる社会人にはなっていなかった気がします。

――モデルの仕事を続けつつ?

社会に属すような仕事ではない、何か、例えば音楽だったり、そういう感じの仕事をやっていたんじゃないかなとは思います。

――今も趣味でピアノは続けているんですか? それともヨガがメインなんですか?

ヨガはもうどちらかというと仕事ですね。ピアノは今でも趣味で弾いたりもしますし、副専攻で声楽をずっとやっていたので、もしエフエルシーと出会ってなかったら、ヨガだとか声楽の関係で、どこかに所属したいとは思っていたかもしれません。

■秋に出産の予定。女性のライフイベントがあるからこそ、子育てと両立しながら働く道をつくっていきたい

――ヨガのインストラクターもされているとのことで、お休みの日がどれくらいあるかわからないんですけど、プライベートの時の安井さんってどんな感じですか?

音楽が好きなので音楽鑑賞に行ったりとか、自転車に乗ってサイクリングしたりとか、それこそヨガに出かけたりとか。自分がレッスンを受ける側になって、何も考えずにやるのが一番気持ちいいですね。

あとは、結婚しているので主人と一緒に過ごしています。

――朝5時半に出て、日付変わってから帰ると、旦那さんの顔を見るのが寝顔だけだったりしません?

全然そんなことはないですよ。それに私、実は今妊娠していて。

――あら、そうなんですね! それは、おめでとうございます!

ありがとうございます。だから今はちょっとヨガの仕事はセーブしている状態です。

今までは、どれだけ自分のキャパと言うか、可能性をどんどん広げていけるかということを考えて頑張っていました。一人ひとりの時間は、24時間、誰にでも平等にあると思っていて、まだお腹に赤ちゃんがいなかった時は、その平等の24時間を全部自分に向けられると思っていたんですね。この24時間を自分で自由に使えて、体力もあって、笑顔もあって、明るさもあって。“若い”ってそれだけ得なこと、だから動けるうちにいっぱい動こうと思って、仕事を詰め込んでいたところはあります。

――これからは自分の時間プラス子供にとっての時間、お母さんとしての顔というのも出てきて、見方も変わってくるかもしれませんね。

そうですね。社長も今、妊婦なので、社長が子育てと両立しながら働く姿を見ることで、また刺激をもらうだろうなと思ってはいるんですけれど。

――社長が見本になるなんて素敵! 安井さんはいつ出産のご予定ですか?

10月の終わりぐらいか11月とかです。

――これから大変でしょうけど楽しみですね。

はい。ありがとうございます

他にも新卒で入った子たちがちょうどお母さんになっていく時期になっていて、実際に出産して、今月の4月から育休明けで社会復帰した子もいます。

――子育てと仕事をまさに両立されている?

そうです、そうです。

――これからそういう方が増えていきますよね、きっと。そしてきっと多くの後輩たちが、安井さんの背中を見て、続いていくと思います。

そうですね。子育てと両立しながら働く道をつくっていきたいですね。

――将来、こんなお母さんになりたいとか何かイメージはあります?

どうだろう。本当に輝いているような、生き生きしているような、愛情があるような家庭にしたいですよね。

――なるほど。会社の仕事も家庭も一緒ですね。明るくて、元気がよくって、楽しくって。

はい。そういう風にしていきたいとは思います。

■コンプレックスは、上司の前だと緊張して言葉にできなくなってしまうところ

――聞こうか聞かないか迷ったんですけど、コンプレックスってあります?

コンプレックスですか?

――なかったらいいですよ。

ありますよ。緊張してしまうとうまく話せないっていう部分がありますね。今みたいに「仕事モード」と言うか、外の人に向けては自分の思っていることを伝えられるのに、上司と話す時は緊張しちゃって、「あれ? うまく言葉にできないな」って、もどかしく思うんです。社外の人の前で話すとか、発表する時の方がすごく話しやすいです。

――珍しいですね。ピアノの発表会とか、声楽とかやっていらしたからかしら。

現場で営業していても、お客さんに対してなら自分が理解していることをちゃんと伝えられたんですよ。でも、上司がいると何故か……。今日ももし上司が同席していたら、こんなによく喋れなかったのかも(笑)。

――上司には、後で読んでもらうぐらいでちょうどいいですね(笑)。でも、なんか意外です。

■PREMIUM WATERの販売を通じて、日本のいいところやエフエルシープレミアムという会社をもっと知ってもらいたい

――もう一度、お仕事のこと、会社のことをお伺いしますね。今後、会社として何か「こういったこともやっていきたい」というような将来像はありますか? まずは上場だとさきほどおっしゃいましたけど、そのゴール以外にも、こういう目標とかビジョンとか夢みたいなものはあるんでしょうか?

我々はとても若い組織で、自社の製品が何もないからこそ、いろんなものを販売できる営業組織をつくっていくことに、とても重きを置いています。

これまで、携帯と水以外の商材も扱ってきたんですけど、「こんなにいいものが発明できたのに売れない。エフエルシーさんで売ってください」などと広告代理店みたいな形で委託を受け、様々な商材を販売させていただく中で、PREMIUM WATERに出会ったんですね。

そこで水の良さや大切さを知り、今はウォーターサーバーの販売に焦点を置いているのですが、根本にあるのは、やはり何でも売れる営業組織でありたい、ということです。だからこそ、絶対に必要とされるのが「磨かれた人間性」であり、そういう人たちが集まるような会社にしたいんですよね。

――私、さっきも言いましたけど「水がなくてもビールがあればいいか」ってくらいで、お水に対して特別こだわりがある方ではないんですよ。でもこれからはもう少しこだわっていこうかな。

日本のお水って、実はすごく恵まれている資源のひとつなんですよ。

――確かに、海外だと生水が飲めない国って結構ありますもんね。

世界に194の国がある中で、水道水を人の暮らしに使える国って13カ国しかないんです。蛇口をひねってパーッとシャワーが浴びることができたりとか、料理ができたりとか。でも、日本人は健康に対する意識がとても高いので、「水道水を飲むんだったら天然水を飲みたい」という方がすごく多い。私もそうだったんですけど、それぐらい綺麗なお水が取れる日本の自然の豊かさに、日本で生まれ育ってきたからこそ、気づいていない人が多いんですよ。

だからこそ、日本の素晴らしいところをもっと知ってほしいし、水の希少価値の高さは世界で誇れることだということを、もっと広めていきたいんです。海外でも、日本からお水を買っている国がすごく多いんですよ。

――日本のお水が海外でそんなに売れているとは知らなかったです。

世界にこのPREMIUM WATERをどんどん広げていきたいと思いますし、水の良さだけでなく、弊社はプレミアムウォーターホールディングス(以下プレミアムウォーターHD)のグループ会社の一つなんですけれど、「プレミアムウォーターHDで働いている社員ってやっぱりすごく素敵な人たちの会社の集まりだね」と言われるような、周りから愛してもらえるような会社になっていきたいです。世間の方々にもプレミアムウォーターを知っていただいて、エフエルシーもプレミアムウォーターHDも、そこに勤めている社員とかその家族までもを、みなさまに知っていただけるような会社にしていきたいですね。みなさまから応援していただき、愛してもらえるような人の集まりの会社にしていきたい、という想いが、常にあります。

――よくわかります。「うちの会社ってさ」とか「社風がさ」って批判する人たちがいるけど、組織って人の集まりじゃないですか。「それはあんたたち一人ひとりのことだよ」っていつも思うんですよ。

本当にそうですよね!

■現場が全てあり、現場が教科書。現場にいる人たちの“熱さ”を大事にしていきたい

――そろそろ最後の質問にしますが、就活生たちに伝えたいことはありますか?

相手がいて自分がいるという気持ちを忘れないでほしいです。相手の喜びを自分の喜びのように感じ、喜び合うことを忘れない。そして、うまくいかない時でも、その原因をお客さまのせいとか、仲間のせいとか、環境のせいにはしない。そういう時の矛先はまずは自分に向けられるような、器の深い大人になることで、いろんな人から選んでもらえるような人間性を兼ね備える。そんな風に20代を成長していってもらいたいですね。

――熱いな! すごいですね!

ありがとうございます

――この熱さって、安井さんが大好きな“現場”で培われたものなんでしょうか?

現場が全てあり、現場が教科書だと思っているので、私は今そこにいないからこそ、第一線で活躍していて、この“熱さ”を担っている現場の人たちをカッコいいなと思うんです。私の場合、これらのことは副社長と社長から教えてもらったので、これからも大事にしていきたいなと思って、今、この気持ちを持って仕事をさせていただいています。

――安井さんって一見クールビューティーなんですけど、実は熱い方なんだなと思いました! 今日はそれがわかって嬉しかったです。

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