• 北出真弓

「美味しい」を多くの人に伝えていきたいから

今回は、接客の現場で日々、業務に取り組んでいる北出真弓さんにインタビューを実施しました。もともと学生の頃から、今の店舗ブランドが大好きだったという北出さん。熱い想いを持って新卒として入社して、持ち前の真面目さで「どうしたらもっと素敵な店になるか」を常に考えていると言います。キャストスタッフのロールモデルになることを意識しながら、実際に指導や育成にもあたる毎日の中で、どんなことを考えているか、どんなことに葛藤しているか、リアルな声をお伺いしました。
インタビュー実施日:2018年1月16日(らしくインタビュアー川上)

■もともと今働いているお店のご飯が好きだった

――まずは今現在、どんなお仕事をしているか、お伺いできますでしょうか。

私が現在している仕事は、レストランの現場での営業です。キャストさんたちと同じキッチンやフロアのオペレーション業務をしつつ、店の事務作業、新人キャストさんのトレーニング、発注管理を主に行っています。

――入社年と、今の会社に入社したきっかけを教えてください。

2017年の新卒入社で、今1年目です。まだ1年経っていないんですよ。

私はもともと、今のレストランのご飯、「おひつごはん」って言うんですが、それが好きで、海鮮系からお肉系までいろんなメニューがあるんですが、中でも「おひつごはん」の三度の食べ方というのに魅力を感じていたんです。

「三度のお召し上がり方」というのがありまして、一度目は普通に食べる。二度目は香味をかけて食べる。香味には、海老味噌ソースや、ロミロミソースなど、いろんなソースがあるんですよ。それをご飯にかけて味を変えるとすごく美味しくて。三度目に食べる時には、特製の白だしと薬味でお茶漬けにしてお召し上がりいただく。これが「三度のお召し上がり方」です。

今は他ににもお茶漬けを扱うお店は増えているんですが、その中でも最初にやったのはうちじゃないかなって思うくらい、私にとって「おひつごはん四六時中」にはお茶漬けのイメージが強かったんです。

――入社前からお好きだったのですね。だから新卒の時に、この会社、この店舗で働く仕事をしたいと考えたと。

そうですね。

■人材育成は、まだまだ試行錯誤をしながら進めているところ

――思いが通じて入社に至ったのですね。配属されて、まずは店舗のいちスタッフというところからスタートされたわけですが、先ほどのお話ではもう新人キャストさんのトレーニングという役割がありますよね。みなさんそういうステップなんですか?

同期が配属された店舗には、オペレーションの方に力を入れている店舗があったり、発注や棚卸に力を入れている店舗があったりします。うちの店舗は結構人の出入りが激しかったので、私が入るちょっと前ぐらいにベテランのアルバイトの方とかがちょうど卒業を迎えてしまったんですね。人数が少なくなってしまった段階で私の仕事が始まったので、トレーニングの役割をせざるを得なかったというところがあります。

――その時、どんな気持ちでした?

いきなり私が教えていいのかなって最初は思いました。でもやっぱり人が足りていなくて、これからどんどんやっていかなきゃいけないっていう中で、自分はもちろん店長や他の人にもどんどん負担になってしまうので、教えることが一番大切かなと思って。自分が店長やベテランのキャストさんに教わったことを、忠実に教えていくことが大切かなと思っています。

――トレーニングというのは具体的にはどんなお仕事なのでしょうか。

アルバイトやパートの新しい方、学生など若い方が多いのですが、その方が入ってくると、これからどうやっていくのかトレーニングを行わなければならないんです。どう育てていくか、ステップを自分で考えて、キャストさんにお任せしたり、自分で教えたりしています。営業時間内に、普通のオペレーション、いつもの作業、接客、キッチンの業務とはまた別に、トレーニングとして新人キャストさんに割く時間として自分のシフトをあてている感じですね。

――実際やってみてどうですか?

全部がうまくいくというわけじゃなくて、まだまだ試行錯誤している部分がたくさんあります。キャストさんごとにペースが全然違うのですが、これが初めてのアルバイトだという子に対しても、飲食店のアルバイト経験がある子に関しても、最初は同じように研修DVDを見せるところから始めます。ただ、同じことを教えても、かかる時間数が全然違ってきちゃう。そういうところは区別が必要なんですが、そこで他のキャストさんが「なんで自分はここまでできているのに、あの子はできないんだろう?」っていう、不公平感に繋がらないように、キャストさん同士のコミュニケーションを図ったり、足りてない部分がある子に対しては積極的に補助してあげたり、そういう雰囲気づくりが大切かなと思いました。

――約1年で何人ぐらいトレーニングしてきたのでしょうか。

自分だけで最初から最後まで教えてきている子は二人ぐらいしかいないんですが、他のキャストさんや店長に加わって、自分も教えているということで言えば、5~6人ぐらいになるかなっていう感じです。

――失敗談や、それを立て直した例があればお聞きできますか。

もちろん誠心誠意やっているんですけど、配属後間もなく教えた子は、自分自身もまだオペレーションがしっかりできてなかった部分もあったので、説明が曖昧になって上手くできなかったから、教える時間が延びちゃっていたかなって思い返しています。

あとは、最初に優しく教えられすぎていると、厳しくされなかった分、「緩くやっていいのかな」という感じで育っちゃう子もいるんです。そういう子は手が空いた時にやる業務ができていないこともあるので、結局、後から自分が言ってあげなきゃいけない。自分も最初に教える時から段階を踏まなきゃいけないなっていうのを、後で反省しているところです。

■マニュアル通りの接し方では、お客さまはリピーターにはなってくれない

――教える立場になってみて初めてわかったことってありますか? 配属当初はオペレーションだけの期間もあったんですよね? その時の自分を振り返るようなことは。

自分の接客はよくなかったかなと思った時もありました。

お客様にはマニュアル通りに話せば、それはそれでいいんですけれども、それ以上のことがプラスアルファでできないと、リピーターにはなってくれません。私の店舗はららぽーとのSCに入っているので、他に何十もの飲食店があるんですよ。その中から選んでもらうためには、他の飲食店と同じではなく、すごく丁寧な接客をするとか、「三度のお召し上がり方」や、自分が美味しいと思うポイントなどをお伝えしないと。ただお客様が来て、ただ接客して、ただサヨウナラっていう店舗だと、それではやっぱりお客さんも増えませんし、「もう一回来ようかな」って思ってもらえません。

私の店舗、お客さんの回転率がすごく高いんです。44人で満席になっちゃう狭い店舗なんですけど、それで1日に12~13回転する日もあるんですよ、繁忙期だと。その時に上手く回せないといけない。バッシング(お客様のいなくなったところをすぐ掃除して、新しいお客様を入れる作業)がすぐにできないと、回転率は下がりますし、お客様を4名席に入れるか2名席に入れるかで回転も変わってきちゃう。そこを考えるのがすごく重要なのに、最初は本当にそういうところができていなかった部分があったので。

――プラスアルファの接客について、北出さんなりの秘策はあるのですか?

自分から、「三度のお召し上がり方」の説明は積極的にするようにしていますし、キャストさんにもするように言っています。やっぱり、そこがうちの売りなのに、説明を省いちゃう子もいるんですよ。お客様に「お召し上がり方ご存知ですか?」って聞くと、大体、「ああ、わかるよ」と言われるんです。お膳に置いてあるものが見えていますからね。でも結構その後「知らない、これ何?」と言っていたりする。確かにお茶漬けはできると思うんですよ。ただ「この香味は何なの?」「いつ付けるの?」とか聞こえてきたり、ご飯をお茶碗によそわないで、直接おひつの中に香味を入れちゃおうとしている人とかもいたりして。そうしてしまうと、別の食べ方、つまり「三度のお召し上がり方」ができなくなってしまいます。香味が残ったまま帰ってしまうお客様がいると、「たぶんわからないまま食べちゃったんだな……」と。そういう時に、やはり、うちの売りをしっかり生かせないと意味がないと思うんですよね。

もちろん、お客様の方から、「これはどういうお出汁なの?」とか、「香味ってどういうふうに使うの?」って聞かれた時には、自分がしっかり対応できるようにしておくのも大切なのかなって思います。あと、スタンプカードをレジ横に置いているんですが、これは積極的に配っています。そうしないとリピーターの方に繋がってこないので。

――お話を聞いていると、本当に「おひつごはん」が好きなんだなということがすごく伝わってきますね。

はい!今も好きです。

■接客だけでなく、環境面からも、良い現場、良い店舗にしていく

――さらに、仕事をする上でのこだわりやプロ意識について、お話し足りないことはありますか?

接客だけじゃなくて、店全体の、売上以外にも考えるところがあって。それは廃棄を減らすことです。お客様への説明によって食べ残しを減らすという廃棄もあるんですが、食材の管理もしっかりしていかないといけない。うちの食材はお魚など生ものが多いので、冷凍庫や冷蔵庫から鮮魚を多く出しすぎてしまうと、大体1日でロスになっちゃうんですよ。

サーモンとかマグロを出して、包丁を入れてしまうともう1日で廃棄です。1日に大体どれくらいの量が出るかは決まっているんですよ。それをどのくらいのペースで処理するか。時々予想外のお客様もいらっしゃることはありますが、作りすぎている時に指摘したり、「次の時はこうしないといけないよ」って示したりすることを徹底しないと、ロスが増えてしまう。

また、過去うちの店舗は清掃がちょっとよろしくなくて(笑)、衛生チェックのB評価が続いていたようなんです。Cは論外、Bがつくのも本当はありえないという感じですので、それをA評価に上げようと、先輩社員の方と一緒に取り組んだ結果、A評価になったので、今度はそれが持続するように、キャストさんにも「暇になった時に掃除してほしい」と伝えて、常に何か作業をしている状況にしてもらうということを心がけています。

――「常に何かしている」というのは、難しいですよね。北出さん自身は入社当初からできましたか?

私はもともとアルバイトで飲食店を経験していましたし、大学では栄養士の勉強の一環で実習にも行っていたので、空いた時間に何かをするというのはできました。ただ、自分ではできたんですが、キャストさんに指示するということをやったことがなかったので、結構難しくて。今まではアルバイトの先輩やパートさんに言われてやっていたので、自分から言うのが難しかったんですね。

――それは今、克服していますか?

そうですね。他の方、特に店長が「こういうのやって」と、他の人に指示している姿を見て、自分も言っていこうかなと思っています。

■初めの頃は、「どんな時でも笑顔」が難しかった

――ほかに、仕事の中で苦手なことについてはどうですか?

結構たくさんあるんですけど(笑)。最初の頃は苦手なことが多すぎて。私、学生時代に飲食店でアルバイトしていた時も、接客よりキッチンに入ることが多かったんですよ。

――栄養士の勉強もしていたし。

キッチン優先で、そちらをメインでやりたかったんですが、最終的には全部オペレーションできるようにならないといけないので、人がいない時はもちろんですが、接客をやる必要があるわけです。でも、接客する中で、人と接すること、お客様にどう接したらいいのかがわからなくて。嫌なことがあっても笑顔、どんなことがあっても笑顔、常に笑顔を出さなきゃいけないのが、最初は難しくて(笑)。

――気持ちが顔に出ちゃう?

なんか、「ああー……」って思って(笑)。お客さん一人ひとりに対して、上手く接することができなかったなあ……とか、キャストさんでも学生さんから50代後半のベテランの方まで、いろんな立場の方々がいるので、最初はコミュニケーションを取るときは難しかったですね。下手に出ていけばいいんですけど、後々自分が指導する立場にならなければならないので、どういうふうに接したらいいのかなってすごく迷いました。

――今は?

今は結構、ガツガツいって(笑)。

――(笑)。反応はどうですか?

「なんだこいつ」って思われている部分もあると思うんですけど、キャストさんも動いてくれるので、本当に助かっています。

――お客様に対してはどうでしょうか。

お客様とは、まだまだっていう感じもあるんですけど、お喋りすることができるようになってきたりとか、ご案内もきれいにできるようになってきたりしているので。

――すごい。一つひとつクリアしているんですね。苦手なこと、たくさんあるとおっしゃっていましたが、まだありますか?

私、一つのことに集中しちゃうと、他のことが見えなくなっちゃうことがたまにあるんですよ。私は社員なので全体を見ないといけない。フロアが今困っているなと思ったら行かなきゃいけないし、キッチンに人が足りていないなと思ったらそっちに行かなきゃいけないんですよ。洗浄、仕込み、お魚やお肉を切るなど、ポジションがいろいろあるんですけど、全体が見えてこないで一つに集中しすぎちゃうと、他のところが回っていないということになってしまう。もう少し全体が見えたらいいのになって思う時はたまにあります。

■働き始めて、家族のありがたみを痛感している

――北出さんにとって家族とはどんな存在ですか?

実家で暮らしているので、家族はもう生活の一部ですね(笑)。

――事前のアンケートに「自分の体の一部のような感じ」って書かれていますが、すごい表現です。

自分が本来すべきことである家事を、家族がやってくれているという感じなので。もし一人暮らししていたら、洗濯、掃除、料理と全部しなきゃいけないじゃないですか。でも家に親がいると、全部やってくれちゃう。まあ、自分でやらなきゃいけないことなんですけど(笑)。

たまに遅くなって、帰りが夜11時とか12時とかになっちゃう時に、疲れ切って帰ってきても、洗濯物が全部片付いていて、ご飯は温めて食べるだけになっていて、お風呂も沸いていると、「はぁ~、最高だな」って(笑)。

――学生の時はそれほど感じていなかったのかしら?

学生の時は自分も手伝えましたからね。料理も、お風呂の用意も自分でやっていました。時間があった分、やっていたこともありましたし、学生の時だからあまり深く何か考えてはいなかったので、「当たり前かな」という気持ちはあったのかもしれないですけど。今、働き始めて、すごくありがたみを感じています。

――夜遅い時もあるのですね。シフト制で、働く時間はまちまちなのですか?

私は丸1日、朝11時から夜10時半っていう時間で入っている日が多くて、ほとんど家にいませんね。夜10時半までといっても、時間ぴったりに終わることもありますし、お客様が閉店ギリギリまでいらっしゃると、時間通りに上がれないこともあります。家まで30分ぐらいかかるので、夜11時半や12時に帰宅することもあって、そこからお風呂に入って、ご飯食べて、寝るとなったら、家にいる時はほとんど寝るだけに(笑)。

■もっと、よりよくなるためにはどうしたらいいかと考えるのがすごく好き

――恋愛観についてはどうですか。差し支えない範囲で結構なのですが、恋愛と仕事には相乗効果もあるという考え方なのかな、と。

私はそう考えているんです。仕事が忙しい時は逆に、会ったりすることが辛い時もあります。何連勤もしている時などは、疲れ切りすぎて「今日は無理だわ……」と言っても、「あ、いいよ、お疲れ様」と言ってくれるので、相手が自分とペースを合わせてくれる人だからこそ、こう考えられるのかなって思います。

――じゃあ今のパートナーの方は、仕事をする上では北出さんのことを考えてくださっている。

そうですね。

――お互いに尊重し合っているんですね。ちなみに結婚観については?

周りや先輩社員の方が結婚して辞めちゃうのを見ると、結婚するのがいいことなのか、まだわからないところが自分の中にもあります。仕事をしていて、結婚して、となると、ライフサイクルが変わってくると思うので、それが自分にとってプラスになるのかマイナスになるのか、まだ全然わからないので、ここは働いていく中で考えていきたいなと思っています。

――そんな北出さんの癒し、息抜きは何でしょうか。多趣味のようですね。

意外だねって言われる趣味とかもあるんですが(笑)、私結構ゲームが好きで。オンラインゲームをやったりしています。

――時間を忘れてしまいますね、オンラインゲーム。

そうなんですよ。それが自分の中で息抜きになっているので、大切なことではあるんですけど。他にも勉強とか読書とかが好きなんです。店のために自分がどうすればいいか、というような勉強もしていかなければと思っています。そのための時間を考えると、ゲームが邪魔だったりすることもあるんですよ。どちらも癒しというか、自分にとっては息抜きの部分なんですが……。

――勉強することが息抜きって、意外に感じます。お仕事のこと考えているってことですもんね。

はい。もっと、よりよくなるためにはどうしたらいいかと考えるのがすごく好きで。

――勉強、読書というと、ビジネス書を読んでいるとか?

そうです。外食産業の現状が書かれている雑誌読んだり、キャストさんとコミュニケーション取る上で、コミュニケーションスキルアップに関する本を読んだり。父が簿記の勉強をしていた影響で、簿記で売上をどう見ていくかとか。

あと、店には分析表があって、どういう商品がどう売れているとか、土日はこういうお客さんが何人、平日は何人来ているかなどがわかります。それをもとに、スタンバイ数をこれくらいにしようとか、自分で計算してExcelで表を作って、キャストさんに渡して「こういう感じですよ」って見せています。

――へえ! それは決められた業務ではなくて自主的にやっているのですか?

自分がやりたくてやっているだけなんですけどね。そういうことをするのが、すごく好きなので。

――それが癒し、息抜きになるぐらい!

自分の達成感、「あ、やったぞ!」みたいなのが好きで。それで店が良くなったら、より嬉しいですし、それが癒しというか、自分のためになっていることだなって思っています。

■仕事仲間とは、仕事のことだけ話していても、関係が深まらない

――お金は、趣味や交流に使っている、と。趣味というのは、本やゲームを買うこと?

そうですね。

――交流というのは、飲み会、コミュニケーションのことですね。キャストの皆さんと飲みに行く、というのは、仕事が終わってからですか?

私のお休みの日に、ベテランのパートさんやキャストさんと飲みに行ったり、他の店舗に異動しちゃった先輩社員の方と飲んだり。そういう場で、「うちの店舗はこうだよ」という情報交換や、プライベートの話をして交流することが、今後の仕事をする上でもコミュニケーションに繋がってきますし、自分の息抜きにもなります。

――キャストの方と飲みに行く時って、誰が声をかけるんですか?

私が自分で「行きましょう~」って声をかけて。すると他の方が予定を合わせてくれて、みんなで行くんです。

――積極的なんですね。

そうですね。疲れると「はぁ……、飲みに行こう!」みたいになっています(笑)。

――最初、キャストさんとの接し方について、どうしていいかわからなかったってお話もありましたけど、こういう形でコミュニケーションをとることで、徐々に関係を深めているんですね。

お仕事のことだけ話していると、ある一定の距離までしか関係が進まないのですが、やっぱり少しプライベートなところも話すと、より仲良くなれるなって感じですね。

■手本にならなければいけない「ロールモデル」としての息の抜き方

――「周りが考えるあなたらしさとは」という質問には、良くも悪くもマイペースで真面目とお答えいただきました。うん、真面目なのはよくわかります。そして、マイペースなんですね。

仕事に関してはストイックにやるタイプなんですけど、プライベートで計画を立てていない日とかは、すごくマイペースになっています(笑)。自分の勉強とか、ゲームとか、何か予定をつくればいいんですけど、本当に自分がゼロになる時があって(笑)、「もう何も今日はできない」、と。計画性がないと、何でもゆっくりやっちゃうんで、いつの間にか「もう夕方!」みたいな(笑)、そういう感じなんです。

――これは、他の人からもそう思われているってことなのかしら?

今はどうかわからないですね。大学生の時はすごいマイペースだって言われていました(笑)。

――そうなんですね。真面目というのは、きっとずっと前からそうなんでしょうね。

仕事を始めてから、すごく言われるようになりました(笑)。店長、先輩社員、キャストさんに「すごい真面目だよね。いつも真面目に頑張っているね」って言われて。「そんな真面目かなあ?」って自分では思うんですけど、他の同期に比べたら真面目だなっていう自信はあります(笑)。

――ちなみに同期は何人?

自分含めて13人です。最初に配属される店舗は実家に近い人が多いので、関東圏と関西圏に固まっている感じですね。

――さて一方で、ご自分で思う自分らしさとは……、不真面目なところもあるんですか?

先輩方や店長はずっとストイックにやっていると思います。私は真面目に頑張っている時もありますが、「今、息を抜いても大丈夫だろうな」と思うところでは、力を抜いています。

――それはどんな場面なんですか?

お客さんが少なくなってきた時などですね。私、配属されて間もない時は、そういう時でも全力で何でもやっていたんですけど、それやり続けると忙しくなった時とか繁忙期の時に自分が逆に苦しくなるので、ずっと100%の力でやらないっていうことを、自分の中で心がけています(笑)。

――それは不真面目ということじゃないのでは(笑)。息の抜き方を覚えたってことですよね(笑)。

(笑)。自分の中ではちょっと……。100%の力でやっているのが真面目な自分だったので、80%とか70%とかでやっている自分は、どちらかというと不真面目な方に属するので(笑)。

――これが北出さんらしさですよね。真面目さと不真面目な部分が一緒にある。どちらも持ち合わせていることは、今のお仕事に生かされている、向いていると思いますか?

そうですね、やっぱり自分がしっかりしていないと、他のキャストさんが「あ、この程度でいいんだ」って思っちゃうところがあると思うので、モデルにならないといけない。そういう部分では、真面目にやっているところがいいのかなと思います。

――不真面目な部分は?

不真面目な部分はあまり見せないようにしています(笑)。店が空いている時は、自分がひとりでオペレーションしていたり、接客とキッチンが1人ずつになったりする時もあるので、そういう時に力を抜く (笑)。

■実は仕事を始めて、学生時代よりも10kg痩せた

――「実は私……」という項目に書いてあるのは……、えっ、学生時代より10㎏やせた!

全然、どうでもいいことなんですけど(笑)、書きました。大学1年生の時は、BMI的には標準でしたけど、ちょっと太っている風に見えるくらいだったんですよ。だからまあ、あと3㎏ぐらい少ないといいなあとは思っていました。それから少しやせて、さらに仕事を始めてからは、8㎏ぐらい落ちたんですよ(笑)。

――ええーっ! じゃあ、約1年で、8㎏落ちたってこと……、なぜ? 意識的に落とそうと思ったとか?

いや、まったく思っていなくて。大学生の時も3年生までは演劇のサークルに入っていたので、週1~2で体幹を鍛えるトレーニングはしていたんですよ。でも、勉強も座学が多かったし、働くまでは週5で体を動かすっていうことがなかったんです。

――お芝居をやっていたらかなり体力を使うんじゃないかと思いますが、それより今のお仕事の方が身体を動かしているっていうことでしょうか。

動かしていますね。動く仕事なので、自分が焦っていたりすると、とにかく動かなきゃいけない。

――ポジティブに捉えていますか? 10㎏落ちたこと。

ポジティブ……そうですね。10㎏落ちたところまではまだポジティブに考えられていたんですけど、最近またちょっと落ち始めているので、そこはちょっとセーブしたいなと。もうちょっと食べて、頑張りたいなって(笑)。これ以上減ったらまずいんじゃないかなって(笑)。

――もしかして大学の頃ってもっと食べていましたか?

カフェが近くにあったので、友達と行ったり、間食したりというのがありましたね。今は休憩が1時間~1時間半ぐらいなんですが、ご飯は30分以内に食べ終わって、その後は疲れを取るために寝たり、リラックスしたりする時間に使っている感じです。

――そうですよね。間食が減って、身体を動かしているんですものね。大学の友達に会って、びっくりされませんか?

だんだん減っているからわからないのかもしれませんけど、定期的に会っている子とかはそんなにびっくりしませんね。久しぶりに会った子は「え? ちょっと大丈夫?」と(笑)。同期からも、2~3か月に1回研修で会った時に「やせこけた!」みたいに言われます(笑)。

■現場の声をもっとメニューや商品に活かしたい

――北出さんは、これからどうなっていきたいですか? やりたいことがたくさんあるんですよね。

今は一店舗しか見ていないですが、他の店舗も実際に見てみたいですし、そこで働いてみたいと思います。ただ、根幹というか、全体に関わる部分や人を変えていかないと、今のままの経営では難しいんじゃないかと。今後成長していくためには、と考えると、やっぱり店舗ごとにできる限界があるので、もっと本社で変えていくべき部分を自分で訴えていかないと、変わらないと思うんです。

――「プレミアムメニュー」を開発してみたいとも思っているとか。北出さんは栄養士の資格を持っていらっしゃるし、適任に感じます。

メニューを考えてみたいっていうのもありますが、最近のプレミアムメニューがあまり当たっていないというか、よろしくないなと思うところがあるんです。店でのオペレーションを考えた上で、食材のロスが少なくて、接客しやすいプレミアムメニューじゃないと、やりづらいんですよ。店のことを考えて、お客さんに売れるものを開発するのが大切だと思うんです。開発担当の方は年齢も上の方で、もう営業の現場をほとんど見ていない方が多いようです。ずいぶん前にいらしたかもしれませんが、もしかしたら1~2回ぐらいしか来てないような方もいるかもしれない。そういう、今のお店の現状を見ていない場合もある方々がプレミアムメニューを考えると、お店に合っていない食材を使って、オペレーションがしにくいものを作っている可能性があります。そういう部分をもう一度産み直さないと、難しいんじゃないかなと思いました。

――現場の声をもっとメニューに活かしたいということですね。

そうですね。

――一つの店舗から、どんどん上へと視点が広がっているんだなあという感じがします。失礼ですが1年目とは思えません。イオンイーハートさんは、社員が声を上げれば、どんどんやりたい方向に向かっていけるキャリアプランというか、そういった道筋があるんですよね。

はい。そういうところが魅力的な部分ではあります。

――ぜひ、それが叶いますように。応援しています。

ありがとうございます。

■仕事中のキャストさんとの雑談が、今、克服したいと感じている課題

――最後に、北出さんのコンプレックスを教えてもらってもいいですか?

不器用で、ひとつのことに集中してしまうことですね。

――そのエピソードは先ほども出ていましたよね。もっと全体を見て、手際よくできるようになりたい?

そうですね。あとは、仕事の最中にキャストさんとコミュニケーション取るというのもすごく重要なので、それが上手くできないと、もっといい仕事に繋がってこないと思っています。

――ああ、仕事に集中しすぎて、雑談レベルのコミュニケーションと並行できない。

はい。仕事上必要なコミュニケーションには対応できるんですけど、急にプライベートなことを「そういえば、○○だったのよ~」と話しかけられたら、うわの空で「はあ、そうなんですか~」って(笑)。仕事しながらは、ちょっと(笑)。

――気もそぞろな感じになる(笑)。今はオンだから、オフの話はちょっと待って、まだモードの切り替えができない!っていうことですかね。

そうなんですよ(笑)。それが結構難しくて。

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