自分から相手を信用し、裸になって本音で接する

自分から相手を信用し、
裸になって本音で接する

小林和雄KOBAYASHI KAZUO

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今回は人事部長として採用のために全国を駆け巡る小林さんにお話しを伺いました。
営業職として社会人人生をスタートさせた小林さんが、人生の転機を経て、どうして人事・採用の仕事に携わることになったのか、人事という経営層と従業員の間に位置するポジションでどんなことを思うのか。鮮やかな黄色が印象的なオフィスの会議室で、人生と仕事について語っていただきました。
インタビュー実施日:2017年11月16日(らしくインタビュアー渡辺)

■学校での会社説明会の時は、語りながら、よく学生を見ている

――よろしくお願いいたします。最初に、今のお仕事についてお伺いできますか?

人事採用部で部長として、新卒採用、中途採用、社員教育、社内研修、制度構築まで、幅広く担当しています。新卒採用のピークは地方行脚して、学生への説明会や面接を実施しています。特に弊社の業界上、理系大学とかIT系専門学校とかに行くことが多いですね。今年は3月から7月まではほとんど東京にいなかったですね。さすがに「来年はそれではまずいだろう」ということで、後任にバトンタッチしていく予定です。

――出張、お好きですか?

出張は好きですね!

――出張の楽しみは? ・・・実は告白してしまうと、御社のブログを拝見したんです。小林さんのブログ日記で、美味しそうな食事の写真をたくさん見つけました(笑)

はははは(笑) あれはブログを書くために食べているんですよ! 役員からも「いいよねー」と言われていますが、意外と時間がないんですよ。夜10時とかに現地のホテルに着いて、そこから日報を作ったりしていると、結局コンビニでお弁当とビールを買って、それをホテルの部屋でつまむ・・・の繰り返しですね。日中も忙しくて、その土地ならではの料理も昼もたまに食べられるかどうか。ただ、学校にお邪魔する際には、学食にはお邪魔しますね。

――学校巡りする中での楽しみってありますか? こういう学生に会えるとモチベーションが上がるとか?

説明会で話をしていると、やっぱり興味を持って食らいついてきてくれる学生さんの存在は嬉しいですね。最初は興味なさそうでも、後半こっち向きになっている学生さんに出会うと「自分が話してよかった」「思考が変わったのかな」と思いますね。そういう子が面接に来て、内定を承諾してくれたりすると嬉しいですね。第一印象からはわからないですよ。説明会で、ずっと寝ていたような子には、面接でそのことを突っ込みますね。「よく見てるんですねー」って驚かれますけどね。

■採用はご縁。自分も裸になって本音で語りたい

――小林さんは、周りからどういう人と言われることが多いですか?

どうなんですかね・・・ こういう仕事をしているので人前で喋るのは好きな方ですが、学生さんからは「説明がわかりやすい」とよく言われますかね。中途の面接も担当しているんですが、会社の仕事の流れの説明などをすると、「わかりやすい説明をしてくれて、ありがとうございます」って言われるんですね。「へえー、そうかな」とは思うんですけど、「じゃあ他の会社の採用ってどうしてるのかな?」とも思って。でも、そういうやりとりの中で、手前味噌ですが、伝え方はうまいのかな、これが自分の売りなのかな、なんてことを思いながら仕事をしています。

――それは意識してトレーニングなさったんですか?

いや、まったくないです。ただ、常に相手の立場になって、「彼らは何を知りたいのか」というのは意識しています。新卒であれば、本当に毎回、自分も21歳になったつもりで。中途採用の時もそうですね。何が知りたいか。表面上の情報だけじゃなくて、「実際はこんなこともある」とか、「お客さんからこんなクレームを受けちゃう」とか、そういうのは全部曝け出します。

採用はご縁だし、お互いにその後、不幸にならないためにも、自分も裸になって全部情報を出すようにしています。入社してから「聞いてなかった」は嫌じゃないですか。「あ、全部言ってくれているんだ」「信用しても大丈夫かな」というところからの関係性が大事というか、そういうところから、「よし! この会社に決めよう!」みたいに思って、皆、内定を受諾してくれているのかなと感じていますね。

――そういった裸になって全部曝け出す部分が、小林さんらしいところなんでしょうね。

ありのまま伝えるというか、そこが自分の真骨頂ですかね。着飾らないことですね。先生方からも堅そうと見られがちだが、ファーストコンタクトをとってからは結構すぐ関係を築けているなという自負はあって、「小林さんだからこの情報は言っておくよ」と言われたり、オープンになっていない合同説明会を教えてくれたり。そういうのは嬉しいですね。

私、茨城出身で地方の人間なんですが、方言というか語尾が上がっちゃうんですよ。大学に入るまでずっと茨城にいたので、抜けないんですね。最近ではもう開き直ったというか、「やったべ?」とか普通に言っちゃうんですけど(笑) そういう格好つけたりしないスタンスが、相手が学生さんだろうと先生だろうと、人と人との関係を築きやすいのかもしれないですね。それが採用にもつながったりします。意外と中途の未経験の人も承諾してくれる方が多いということで、中途の未経験の採用は小林がやれというミッションに変わっているんですね。そうこうしているうちに「新卒と中途の未経験は全部、小林メインで」みたいな感じになっちゃってまして。でも、あんまり自分ばっかりというのもね(笑)

――それで、後任の方にバトンタッチしていく、というわけですね。

いきなり全部は厳しいかな、と思うので、リレーションを築けた学校を引き継いだりして、9対1の割合で任せていこうと思っています。

――何かコツとかやり方とかを伝授していらっしゃいます?

「企業も選ばれる側である」ということですかね。これは毎年、どの説明会でも最初に学生に向けて言っているんです、自己紹介が終わった後に。もちろん面接に参加してくれたら企業からきている自分も選ぶ側になるけど、学生のみんなも会社を選んでいるよね。だから50:50だよと話していて。そう思って自分も全部情報を出すよ、偽りなく話すからね、と。学生の「企業側が上から選ぶんだ」と思ってしまっているのを、そうじゃないよ、と。こういう話をすると結構みんな、グッとこっちを向いてくれるなと感じますね。

――学生も企業もお互いに選び合うのが採用ですからね。対等ですよね。

中途もそうですが信用してもらえないと。営業も一緒ですけどね。そういうメッセージを送っています。

■転機は20代半ばのお正月。「お前がいずれ社長だ」と言われ、決断した。

――ずっと人事の仕事をなさっているんですか?

大学出てからは営業をやっていたんです。食品関連の会社だったんですが、ずっと営業、飛び込み営業をやっていまして。

――営業出身だったんですね! そこからどうやって人事のお仕事に就かれたんでしょう?

ちょっと長い話になってしまいますけど・・・

――お願いします。

25歳ぐらいの時に今の妻と付き合っていたんですね。お互いが同じ町内の幼馴染だったんですよ。お互いの親のことも知っているわけですね。相手のお父さん、おやじさんが会社を経営しているのは知っていたんですが、ある時「実は父の体調が悪いんだよね」「肺がんで先がないんだ」という話をされたんですね。その時はまだプロポーズもしていなかったので、「ふーん」という程度だったんです。それでクリスマスに家に呼ばれて、おやじさんから「うちの娘といずれ結婚するんだろ」と言われて、「しないわけじゃないけどなあ・・・」みたいな(笑)

彼女のお兄さんは開業医だったので、会社の後を継がせられないけど、会社には従業員も結構いるし、残したいから、「お前がやる気あるなら、やるか? お前がいずれ社長だ」と言われたんですね。「じゃ、正月に返事くれ」なんて言われて、あと一週間しかないわけですよ(笑)。「頼むな!」って感じで、そんな下町のおやじみたいな人だったんですが。人生で一番悩みました。

――どんな決断をなさったんですか?

結果的に年明けに「やります」と言って。「かあちゃん、今日はめでたいから寿司だなー」なんて感じで。それで、それまで勤めていた会社を辞めて、行きました。

ただ、おやじさんは私が入社してすぐ亡くなったんですね。それで、当時の工場長と私で現場を切り盛りしたわけです。私も入ってすぐで勝手がわからないので、役員とか社長という肩書はまったくなしで、名目上は義理の母が社長をやっていました。でも、きっと、おやじさんのパワーが強かったんでしょうね。例えば従業員が辞めてしまうわけです。求人広告を出して、人は入ってきたけど、今度は教える人がいない。現場からは「なんで教えなきゃいけないんだ」という声が上がってくる。「なんでそういう考えになっちゃうのかな」って悩んだりして。「給料を上げてくれよ」と言われても、そんな簡単には上げられない。じゃぁ、どうやって評価した方がいいんかな・・・とか。いろんな思いを巡らせながら4~5年やっていたんですが、結果的にはうまくいかなくなってしまって、会社を閉めたんですね。

結果的に会社を清算して、従業員には取引先に行ってもらったんですね。工場だったっていうのもあるんですが、職人気質のなかなか心を開いてくれなかった当初を今でも懐かしく覚えていますね。4~5年して会社を閉める頃にやっと信頼してくれて・・・今でもたまに集まったりはしています。

会社のことをいろいろ終えて、いよいよ自分がどうするかとなった時に、次はいわゆる人事というか、会社を支える側になりたいなと思ったんです。そういうところから人事・採用に携わるようになったわけです。

――そんな経験をなさっていたんですね。ちなみに、会社を継ぐ時に、プロポーズをなさったわけですか?

25の時に結婚したんですが、結婚する気はなかったんです、一生独身でいいんだと自分の母にも言っていたんですね。その、おやじさんの件がなければ結婚していなかったと思いますよ。正式なプロポーズは2月ぐらいでしたね。おやじさんのこともあったので、結婚式も急いでやりました。人生では大きな出来事でした。

――なぜ独身でいいと思っていた?

独身を謳歌するって言うじゃないですか。結婚したら面倒くさいじゃないかなとか。子供に興味ないしとか、親に吹聴していたんですけど。面白いですよね。

――その会社を閉めてから、現在の会社にいらした?

ここはまだ来月で4期目なので、その前に1社を挟んでいます。そこでは新卒と中途のリクルーターをやっていました。会社を閉めて、次の会社では採用の仕事をしたい、という気持ちがあったんですね。

■今の会社を選んだのは、「サボれないな」と感じたから。

――今の会社に入ったきっかけを教えていただけますか?

色々な会社の面接を受けて、人事の仕事を探していました。自分の性格とか、考えて行動して結果を出したい、というのを実現するには、その時点ではあまり組織立てて制度化してないような会社の方が、大変だけど自分の存在意義やカラーが出しやすいし、反応がダイレクトに返ってくるのも感じやすいのかな、と考えたんですね。当社の成長のスピード感については、これは異常だなと感じながら、「やるには生半可じゃできないな」と感じるものがあったんですね。

恥ずかしいのですが、何年も同じ仕事をやっていると、来年もこうやってやればなんとか数字出るかな、成果が出せるな、とか思ってしまうことがあって、どこかで「楽しよう」ってサボり癖が出てきてしまう自分がいるわけです。ただ、この会社ではそれが通用しないだろうというのがあったんですね。気持ち的には新入社員に戻ったような気持ちでやらないと、会社のスピードに置いて行かれちゃうだろうなと。そこが一番の決めた理由でしたね。

――自分をサボらない環境に置こうと。

そうですね。前職とも近しい業種でしたので、ある程度想像はできたんですが、今の会社は成長スピードが違う。前にいた会社は何千名という大手だったので、いろんなものが制度化されていて、「これだけやればいいよ」的なところがあったんですね。今はそうはいかないですね。瞬間瞬間でいろんなことが起きているわけです。役員からも朝令暮改的なことがよく起きたりします。そういう展開について、それこそ若い時は「何を言ってるんだ、この社長は」とか、よく思う時もありました。でも、20代でおやじさんの会社にいた時にいろんなことを知った経験もあって、まあそりゃ変化していかなくちゃいけないよな、なんてことも思えるようになりました。

■日々の疲れを癒すのは、入浴剤と風呂上りのビール

――大変で忙しい日々かと思いますが、癒しはありますか?

実は今、単身で住んでいて金曜の夜に茨城に帰るんです。東京にいるときは、ちょっと恥ずかしいんですけど、お風呂に入浴剤を入れて、音楽を聴きながら20分お湯に浸かる、というのをやっているんですね。疲れを取るのもひとつなんですが、ホッとするんですね。身体の疲れの取れ具合も全然違うんですよ。それを楽しみにして、出たらビール飲む、みたいなことをやっています。出張に行く時もそうしています。大浴場とビュッフェがあるところを予約するんですが、大浴場がないホテルの時は、自分で入浴剤を持って行ったり、現地で買ったりして同じようにやっています。ドラッグストアの棚にいろいろある中から1個選んで買ってね。効果もいろいろありますしね。

週末は茨城に戻って、月曜の朝、始発で表参道に直行してきています。月曜は毎週4時半起きなので眠くて、頭が働き始めるまでに時間がかかります、内緒ですけどね(笑)。茨城と言っても栃木県寄りなんですよ。5時半くらいの始発に乗って座って、ここに7時半過ぎとかに着く。もう少し遅くても間に合うんですけど、電車が混んじゃうんですよね。欲を言えば、月曜が出張だといいんですけど(笑)。

――ご家族は?

子どもは小4、小3で、どっちも男です。友達みたいな感覚で遊んでいますね、ふたりを見ていると。私の兄弟は妹だったので、男同士でじゃれて、ゲームやって、っていうのを見ると羨ましいです。週末は子どもたちとコミュニケーションをとるために一緒にお風呂に入っています。

――本当にお忙しいんですね。

社⻑からもなるべく早く帰れと⾔われています。朝早く来て、フレッシュな状態で仕事していこう、という感じで。早く帰って早く寝て休む!ことを意識しています。ということで、あまり深酒もできないんですが(笑)。したいんですけどね。

――お酒、お好きなんですね。

好きですねー。

小林和雄さんが勤務するのは・・・
フォーザウィン株式会社
フォーザウィン株式会社 新卒・未経験採用に関するページ
フォーザウィン株式会社 キャリア採用 募集概要に関するページ

■人事としての葛藤に、一人悩み、辞めようかと思った時期もある

――またお仕事の話に戻しますね。今のお仕事のやりがい、自分のコアになっているものはありますか?

新卒も中途も、自分が瞬間的にでも会社の顔になった時に、そこで発した情報を信用してくれて、意思決定して会社を決めてくれる。それは非常に嬉しいですよね。採用をやっているとそれが快感で仕方ないです。ただ、最近はそれのみならず、採用の先のフェーズをやらせてもらっていて、入社した人が教育を受けて成長する姿を見ることができるようになってきていて、それがまた嬉しいですね。会社の教育や制度に自分の施策とかが入っていて影響を与えられている、というのは、生まれた赤ちゃんが成長していくのを見ている親みたいな気分になれるんですよ。

とはいえ人事は経営サイドと密接な部分でもあるので、時には自分の思い通りいかない時もありますけどね。その中でどう、会社や経営陣の思いを施策に落とし込んでいくかというのは非常に難しいなと。人の気持ちあっての制度ですからね。なんでこんなに承諾率が悪いのかとか、なんで内定者に早くアプローチできないのか、とか言われることもあります。当然ですが、経営サイドは数字を見ていますから、実務面を担当する我々が、それをどう施策に落とし込んで、経営層を納得させていくのか。とはいえ経営層だけでなく社員も満足させなければいけないので、その間に立って業務を進めていくことの難しさというのも非常に感じています。

――人事って、経営層と従業員の間にはさまれるポジションだと思うんです。それぞれの立場から色々なことを言われる・・・ さらに学生も関わってきますよね。その中で、オープンに言えることは少ない。孤独じゃないですか?

孤独なシーンが多いのは事実です。そこをどう自分なりにやるか、正直、それで悩んだ時期もあったんですね。「これは同僚にも言えないし、じゃぁ一人でどうしようかとか。他の部署の同僚に言っても仕方がないだろうな、うーん」っていう感じでした。落ち込んだ時期、もう辞めようかと思った時期もありました。

――それはお辛いですね。

そんな時、同じ人事・採用の仕事をしている他社の人と繋がりがあったんですね。外部で同じような立場に置かれている人たちの集まりです。そこで相談したり、飲み会のような集まりに出て話したりしてみると、実はみんな同じ悩みを抱えていることが分かったんですよ。そういう場でみんなで想いや抱えているものを吐き出して、「なんだ一緒じゃないか」「自分だけじゃなかったんだ」ということを感じたんですね。

――それは良かったですね。共有できる人がいるというのはホッとしますよね。

なかなか社内では共有できないというのが難しいところですね。

――今、御社の人事は何人いらっしゃるんですか?

4名です。

――でも、その中でトップのポジションだと、言えることと言えないことがありますもんね。

そうですね。

■今の学生について思うこと:もう少し自己主張があってもいい。

――ちょっと人事部長の立場にいらっしゃる小林さんにお伺いしたいのですが、今の学生について考えること、感じることはありますか?

最近の若い世代の良い点は、お願いしたことに関してはミスなくやり遂げる能力が非常に高いです。ただ、それ以外のことはやらないですね。まあ、頼んだことはやってくれているので、それはそれでいいんですが、「何か手伝うことありますか?」みたいな感じの、手が空いた時のアクションだとかが足りない気がします。あとは、みんなで同じ環境にいたいというのを感じる。出る杭になりたくないというか。横を気にする方が多いなと。

――学生が総じてそんな感じですか?

そういう方が増えてきたなと感じますね。もちろん、学生で起業するような方もいますが、それは少ないですからね。同じ気質というか、同じカテゴリーで仲良くいようね、みたいな思考が多い印象です。会社の説明会にも、友達と一緒に参加する方が多いですね。しかも友達同士で内定通知に承諾する。「あいつが行くなら俺も行くか」みたいなところがありますね。

――それはこの会社だからなんでしょうか。

いや、前の会社でも多かったです。自分の主張があまりないというか、「私はこうやりたい」というものが薄いのかな、と。ただ技術者やりたい、SEやりたい、みたいな程度なので、「まあこの会社悪くないし、同級生のあいつが行くなら俺も」みたいな感じなんじゃないでしょうか。逆に、会社の中に入って、マイナスの印象があると、「あいつが辞めた、じゃぁ俺も辞める」みたいなこともあるんですよ。共有したがるというか、同じ空間を共有して、同じ考えを分かち合う・・・そういう気質が強いと感じますね。そういう傾向からか、いろんなことをそつなくこなしたい、失敗はしたくない、そういう思考が強いかな、と思いますね。これやってミスったら目立っちゃうとか、怒られるでしょ、とか。そうならないように、くまなく、緻密に情報検索をしたがる。だから情報収集能力には非常に長けていますよね。

――指示通りにやることに追加して、プラスアルファの提案がほしいですよね。

うちの社員は大手のゲーム会社とか、システムインテグレーターに出向いているので、やるべきことをやってくれるのは、ミッションとしていいんです。いいんですが、その一歩先の目線で発言や行動できると、お客さんにも重宝されるし、次のプロジェクトにも呼ばれたり、契約更新にもつながったりして、仕事が自分に返ってくるので。こういったことは、フォローアップ研修なんかで、これからやっていかなくちゃいけないことですね。

■若い時は、自分で仕事を全部やることがカッコいい、と思っていた

――社員がいろいろな現場に散らばることで、人事としてのお悩みはありますか? 帰属意識の維持などが課題として挙がりそうだな、と感じたのですが。

フェイス・トゥー・フェイスで会える機会が少ないのでね。帰属意識は永遠のテーマです。何をもって帰属意識があるとするかも難しいですし。基本的には毎月1回は本社に来る機会があるので、その時に会っていろいろ話をしますが、本音を言ってくれているのかな、と考えますよね。お客さん先に行き始めると、「採用してくれた人ではあるけど、今はもうそこまで言わなくてもいいんじゃない?」とか思っている社員もいますしね。そこの人間関係の作り方は非常に難しいですね。

――工夫していること、諦めないコツは?

社員に、この人は自分に興味を持ってくれていると思わせる話をするというのは、気にしていますね。「君の出身校に行ってきたよ」とか、「君の出身地のニュース見たよ」とかね。ひとつ突破口としてあると、相手からも言葉が出てきたりしますね。

――仕事の中で、そういった本音を大切になさっていますよね。

若い時は、自分で仕事を全部やることがカッコいいみたいな考えを持っていたんですね。「人を頼るなんて、どうなの?」って思っていたんです。でも、同僚や後輩に協力してもらいながら仕事をやった方が、結果的に自分の手も空くし、他の仕事もできるし、効率も上がっていくんだということが分かってきたんですね。33、4歳になってから、やっとですね。カッコつけていたのか、全部やることが素晴らしいと完璧主義の気があったのか、分からないですが、そういう面がなくなってきたと思いますね。そんな時に、いろんな人に協力してもらうためには、ちゃんと自分も相手を信用する、裸になって本音で接する、ということが必要だなと感じるようになってきました。おっしゃる通り、本音で伝える、ということは仕事の進め方として非常に大切にしています。

――てっきり幼い頃から天真爛漫で、リーダータイプで、周りを巻き込む子だったんじゃないかな、と思っていました。

いえいえ、小中学生の頃はおとなしかったですね。高校ぐらいから前に出ることが増えてきて、17、8歳ぐらいからちょっと変わってきたかな、という感じですかね。

――今後のビジョンについては、どのように考えていらっしゃいますか?

人事はずっとやっていきたいですね。人が会社を選ぶって、何が不安だとか、何があったから決めるというのがわかっているからこそ、そこに介入したいです。前はそこで満足だったんですけどね。「10人採用できた、やったー!」みたいな(笑) もちろんもっと経営サイドに行きたいですが、あんまりそっちに行っちゃうと現場を離れてしまいますよね。今、非常にそこに葛藤があります。行かざるを得ないとも思うのですが、悩んでいる時期というか・・・ 現場が好きというのもありますからね。でも、そうですね、現場でやっていたいですね。

――学校にも出向きたい。

行きたいですね。先生と折衝したりね。外に出ると瞬間瞬間で仕事をしなくちゃいけないというか。学生さんの反応が悪い人だらけという会場で説明しなきゃいけない時もありますし(笑)。毎回、自分の中では、プロ野球選手の打席に立ってるみたいな、代打で来てるみたいな、そんな気持ちですね。学校という場で、どう振舞う必要があるかな、とか考えますしね。でも、それが私の仕事の醍醐味というか、自分の能力の向上になりますし、型にはまったやり方だけでは通用しないですからね。中途の面接でもそうなんですが。学生は社会を知りませんから緊張感がリアルですね。

■技術や知識の習得に対して真摯な社員の姿は頼もしい

――ちょっと小林さんの「らしく」とは離れてしまいますが、御社の「らしさ」ってどんなところですか?

お客様先で業務をするという形態ではありますが、受注する業種が広いんです。開発・設計、インフラ系エンジニア、WEBクリエイター、IT事務、受け皿として非常に広いんです。どこかに特化している会社が多い中で、当社のような業態においては結構、稀です。いろんな能力を持った人が集まっているので、営業サイドも営業しやすいですね。求職者の中途の方しかり、未経験の新卒の方しかり、うちの環境で自分の仕事の適正を見極めながらステップアップできるというのをフックにして、採用しています。「何ができないからダメ」とかはない。誰もが皆、可能性がたくさんあるメンバーですから、そういったところが会社の一番の売りですかね。

――社員のみなさんに共通する何かはありますか?

技術職ばかりの会社なので、我々が何か言わなくても、自主的に集まって勉強会を開きたいという相談が増えてきたんですね。そういうメンバーが増えてきたのも底上げとしてあるんでしょうが、技術や知識の習得に対して真摯というのはいいな、と思いますね。

――さらに、プラスアルファであったらいいなと思うことはありますか?

ベテランと若手がもっと融合して業務を進められる案件を増やしたいですね。あとは、まだないのですが、メンター制度のようなもので若手をフォローしていくとか。そういう仕組みをもっと作っていかなくてはいけないですね。人事サイドから、こんな制度作ったからやってというよりは、現場で、「あの先輩、リーダーについて行こう」という士気をあげたいですよね。そっちの方が回りは早いと思うんですよね、人事がワーワー言うよりもね。技術者のベテラン勢をいかにうまく巻き込んでいくか、どう制度化していくか。そこかなと思いますね。

いきなり制度化しても、社員もカルチャーショックがあると思うので、「こんな考えを持っているんだけど、どうやったらできるかな」みたいなコミュニケーションから始めて、意見をもらうところから試験的にやってみる、っていうのが理想かなと思います。

――かつての「仕事は一人でやるもの」という考え方はずいぶん変わりましたね(笑)

■第一印象で真面目で堅そうと思われてしまうけど。

――最後にお伺いしたいんですが、コンプレックスはありますか?

えー・・・(笑) 渡辺さんが今日最初にお会いした時におっしゃったんですけど、第一印象ですっごい真面目で堅そうな人と見られちゃうこと・・・ですかね。「あ、小林さん、違うんですね」と言われると、ホッとするんですよ。毎回、毎回思いますね。コンプレックスというか、もっと目がたれ目で、人がポンポン話しかけてくるような顔だったらよかったなぁとか、いつも思います。今でも思います。関係性を築けるとみんないじってくれるんですが、学校の先生からもよく言われます。「なんだ、実は小林ってフランクな人じゃん」て。

――人見知りもします?

子どもの時はすごくしていました。子どもの頃を知っている人に会うと、「よくしゃべるようになったね」と言われます。

――そうですか、今日はたくさん話していただけて良かったです(笑) ありがとうございました。これからも、いい人が採用できるといいですね。

こちらこそ、ありがとうございました。

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