- 同期座談会
同期座談会
今回は「店長」の4名にお集まりいただき、小売販売現場の責任者としての働きぶりをお伺いしました。3名が入社3年目、1名が入社2年目。まだまだ若手と言われる年代で、20人の仲間を束ね、店を経営・運営する皆さんの日々の奮闘をインタビューしました。インタビューをしていても、「きっと年配のメンバーに可愛がられ、慕われているんだろうな」と分かる瞳のキラキラと、垣間見える仲の良さに、笑いの絶えない45分のインタビューでした。
インタビュー実施日:2017年10月31日(らしくインタビュアー渡辺)
目次
■はじめに
――今日は4名の皆さんにお集まりいただいたんですが、私、全然皆さんのことを存じ上げないので、簡単に自己紹介をお願いできますか? では・・・木下さんからお願いします!
木下
木下と申します。入社して3年目です。現場のお客さんからは「元気娘」と言われています。
――そんな印象です!
木下
本当ですか?(笑) 最近は、カフェ巡りにハマっています。
緒方
緒方と申します。私も3年目です。今はダーツにハマっています。あとは、バイクですね。休日はバイクで出かけたりしています。
古澤
3年目の古澤です。私の趣味は、映画鑑賞です。夏休みとか冬休みとかは、旅行に行くのも好きです。行ったことのない地域を訪れるのが好きで、この夏休みは北陸、石川の方に行ってきました。
鈴木
鈴木です。私は入社2年目です。趣味は、お酒を飲むことです。強いって言われます(笑) あとは、美味しいものを食べに行くのが好きですね。私も映画鑑賞が好きです。お休みのたびに行っている感じですね。
――古澤さんと一緒に行くことはないんですか?(笑)
古澤
今度は、じゃぁ一緒に・・・
全員
(笑)
■早く店長になってお店を運営できるようになる。最初の目標は「店長になること」
――皆さん新卒入社ということで、お若くてビックリしたんですが、店長さんなんですよね。店長になったのは最近のことですか?
緒方
僕と古澤が1年くらいですね。去年の8月くらいに店長になりました。
木下
私は別のタイミングで、半年前くらいです。
鈴木
私は実は明日からです。
――鈴木さんは、新任の店長さんっていうことですね。皆さん、入社する時から、もう店長を目指そうって思って就職したんですか?
緒方
そうですね。最初の目標としては店長があって入社していますので、早く店長になってお店を運営できるようになる。入社後はそれを目標に働いていました。
――古澤さんはもともと、そういうビジョンをしっかり持って、働き始めたんですか?
古澤
僕はもともとコンビニでアルバイトしていて、その頃、店長の姿を「自分も見てやってみたい」と思っていました。あとは、この会社では新入社員に入った後、わりと早く店長になれるキャリアパスがあったので、大きな金額を動かせるというあまり他では経験できないことができるという点に魅力を感じて、店長を目指そうと思いました。
――就活中から、「コンビニの店長になる」って考えて決めていたんですか?
古澤
コンビニの店長に重きは置いていなかったんですが、接客業をするのが好きで、お客さんと身近に関われる仕事がしたいとは思って、この会社を選びました。
――緒方さんもすごく頷いていらっしゃいますけど、緒方さんも同じような点に魅力を感じたんでしょうか?
緒方
私も人と接するのが好きだったんです。大学時代は飲食店でアルバイトをしていたんですけど、この会社は入社したらお客さまのいる前線で働けるという点を魅力に感じて選びました。
木下
私も「お客さまと話しながら何かを売る仕事がしたい」と思っていて、この業界に入りました。
――店長は最初から目指していたんですか?
木下
「やるからには上を」っていう感じで。
全員
おぉー!
――すごい。半年前に店長になった時には、「よし、やったぞ!」っていう感じだったんでしょうね。
木下
そうですね(笑)
――後輩の鈴木さんは、どうして、この会社を選んだんですか?
鈴木
私は最初からコンビニ業界と決めて就活していたわけではなかったんですけど、もともと自社のコンビニ現場でアルバイトとして働いていて、楽しい経験がたくさんあったので、進路を決めました。
――そうなんですね。「この道の延長線上で頑張ろう」って思われたんですね。
■お客さまからの差し入れは嬉しい。手作りのキムチとかカクテキとか。飴とか健康ドリンクとか。
――私、まさに消費者という立場で、利用させていただいているんですが。以前住んでいた時は、家のすぐ近くに御社のコンビニがあったので、毎日、何度も足を運んでいたんですね。一度に買えばいいのに、自宅の冷蔵庫代わりに、一日に何度も1本ずつ缶チューハイとかを買いに行って。店員さんに「まとめて買っていけよ」って思われているんだろうな、と思いつつ(笑)
木下
でもいらっしゃいますよ、そういうお客さん。日本酒ワンカップだけ何回も買いに来る方、いらっしゃいます。
――あ、いらっしゃるんですね。良かった、私だけじゃなくて(笑)
鈴木
お客さまの話で言えば、昔からの常連の方で、いつも違うスーパーで買った食材でキムチとかカクテキとかを作って、それを私たちにくれる方がいます。こないだもカブの葉っぱで、キムチを作ってきて、くれました(笑)
――そんなことあるんですか。これってよくあったりするものなんですか?
木下
お菓子の差し入れとかよくありますね。何かのお礼にどこかで買ったものをくれたりとか。
――何かのお礼ってなんですか?
木下
「私、話すのが好きなの。付き合ってくれて、くれてありがとう」っていう人がそういう形でくれたりすることがあります。
――他のみなさんもあります?それとも女性ならではなんですか?
緒方
・・・飴をくれますね。
全員
飴!(笑)
緒方
あとは健康ドリンクをくれるおじさんがいます。「店長あげるよ」って。頑張ってね、って意味でくれるんだと思います。
――あ、おじさんなんですね。勝手に、近所の優しいおばあちゃんかと思って聞いていました。古澤さんはいかがですか?
古澤
私だけもらってないです(笑) ・・・頑張ろうと思います。私は物はもらえないですけど、レジにいるときには常連の方とよく話します。「店長いる?」って来てくれる方もいらっしゃるので、それがやりがいになっているというものあります。
――どんなタイミングで話をするようになるんですか?
緒方
多分、お客さんから話しかけてきてくれて、その反応で、こちら側からリアクションをすると、そこから話せるようになる人が多くなる印象がありますね。あとは、「この人は、話しかけたら、話してくれそうだな」っていうのも分かったりします。
木下
あとは、地域に根差したお店っていうコンセプトのおかげもあるかもしれませんね。
■「店長」だけど、周りのクルーに可愛がられて、支えられて、頑張っている
――他に店長になってからのやりがいとか、店長になったらこれやりたかったというのがやれているっていうのはありますか?
緒方
今まで自分が学んできた「人に教える」という業務を誰かに伝えて、それを実行させてというのができた時、クルーさんも自分もそれが喜びになるというのがやりがいに感じますね。
――そうか、3年目ですけど、もう人を育てる立場になるんですもんね。みなさんだいたいどれくらいのチーム数で動いていらっしゃるんですか?
古澤
全体でクルーさんが12人います。
緒方
私の店は20人くらいですね。
木下
うちは18人くらいはいます。
鈴木
14人です。
――チームクルーの年齢の幅も広そうですね。若いと高校生くらいのアルバイトの方もいらっしゃるんじゃないかと思うんですが・・・
緒方
そうですね。上は65歳とかですかね。
木下
私も60歳前後の方と一緒に働いています。
――年代が異なる方を束ねる立場っていうのは大変じゃないですか?
緒方
いや、むしろ楽しいですね。可愛がってもらっています。自分たちの息子や孫という感覚で接してくれるので、やりやすいですよ。
――周りのクルーのみんなが皆さん店長を支えるという感じですか?
緒方
そうですね。支えられていますね。
――言いにくいかもしれないですけど、辛いなと感じたことや苦労したことってありますか?
木下
苦労か・・・苦労は結構しているような気もするんですけど(笑)、人にはそれぞれ個性があるので、「この人はこう接する」「あの人とはこう接する」っていう接し分けるのが大変ですね。
――木下さんは18人のクルーさんをまとめているっておっしゃっていましたが、一人ひとり、接し方を工夫したりしている?
木下
そうですね。例えば、すごく雑な言い方ですが、「冗談が通じるタイプ」か「通じないタイプ」か、とか。
――緒方さん、また隣で大きく頷いていらっしゃいますね。
緒方
僕も自分の中で「真面目に話をする人はこの人」というタイプ別の接し方っていうのは意識しています。ただ、まぁ、基本的には軽いノリで接する人が多いですけどね(笑)
古澤
僕の場合は、お店にいる一番仕事のできるクルーさんが年上なんですね。その方は仕事ができるので、いろいろ言ってくるんです。「これをやりたい」とか「こうした方がいいんじゃないか」とか。その人が言ってくれないとお店が回らないのも事実です。ただ、衝突になってしまうと良くないので、そういうところは自分なりに気を遣ってやっているつもりです。
――どうですか? 先輩方のお話しを聞いていて。
鈴木
店長として働くのは明日からなんですが、この一年間、自分なりにお店を担当してきて・・・ 私はクルーさんと一緒に働くうえで苦労していることは、まだないですね。「これから」ですかね。
――やっぱり店長になると、周りの目って変わるものですか?
木下
私のケースは少し特殊なんですが・・・ 前に別の店長の下で「店担当」として勤務していた店舗に、今回、肩書きが変わって「店長」として戻ったんです。そうすると皆、呼び方が違うんですね。今までは「木下さん」だったのが「店長」と呼ばれるようになって・・・ 今でも違和感があります。
――プレッシャーもあったりするんじゃないですか?
木下
プレッシャーは感じます。「木下さん、でいいですよ」と言っても、「いや、でも、店長だし!」って言われると、緊張感がありますよね。半年経過して、やっと慣れてきたかな、というところです。
――店長として先輩の古澤さんは、1年前からそんな感じですか?
古澤
いや、僕はそういうことはないです。店長と呼ぶ方もいれば、苗字で「古澤さん」呼ばれる方もいるので、僕は別に気にしていないですね。
木下
彼は飄々としているんですよ(笑)
■同期からは職場に電話が毎日のようにかかってくる。身近に同期がいると感じられるのは心強い
――同期の中で仕事の話ってよくしますか?
木下
業務中に疑問があったら電話がきたりとかしますね。
――そうなんですね。プライベートでは会ったりはしてますか?
古澤
わりと会っていると思います。
木下
埼玉で仲がいい4人がいるんですけど、その4人は仕事終わりに野球を観に行ったりします。もう3回くらい行ったよね?
緒方
そうだね。僕と木下は埼玉組なんです。その4人のメンバーでは、木下と僕は、野球にたいして興味があったわけではないんですが、「皆で集まれる」っていう日が、たまたま野球観戦ができる日で、仕事終わりに皆で行ってみたんです。行ったら、好きじゃない方の2人がはまっちゃったんですよ。って言っても、野球はほとんど見ていなくて、お酒飲んだり、ご飯食べたりして盛り上がりましたね。
――東京組はどうですか? 仲いいですか?
古澤
そうですね。職場に電話が毎日のようにかかってきます。相談であったり、仕事の確認であったりとか。そうやって身近に同期がいるのは心強いですね。
――現場である店舗はバラバラですけど、業務連絡でつながっていたりしますね。
古澤
緒方と僕は運営部が一緒なので、やることも、やろうとしていることも共有できるので、困ったときは助け合っています。
緒方
そうだね。
――そうなんですね。2年目の鈴木さんにお伺いしますね。エリアが違うので難しいのかもしれないんですが、同期全員で集まったりすることってあるんですか?
鈴木
集まれるメンバーでは集まりますけど、なかなかシフトを合わせるのは難しいので、「全員で」だと難しいですね。
――そうか! シフトがあるんですね。シフトを組む仕事は、店長の仕事ですか?
古澤
そうですね。頑張ってシフトを作っています。
■現場の仕事では、マーケティングとターゲティングと戦略立案が楽しい
――皆さんに順番に訊いていきたいんですけど、店長の仕事の中でこれが一番好きって仕事は何ですか?
木下
私は、お店の棚に並べる商品を変えることが好きです。基本的な並べ方は会社から指示が出ているんですけど、それに加えて、「うちの店舗ではこれは売れるだろうから、一列ではなくて二列にしてみよう」とかを考えています。
緒方
色々な仕事がまだ新鮮でどれも楽しいんですけど、発注が一番楽しいですかね。「うちの店には、どんなお客さんが来るから、どんな商品が売れるだろうか」を予測して、何をどれくらいの量、発注するのか考えるんです。工事現場が近ければ、朝、作業のおじちゃんたちがたくさん来るから、おにぎりを多く仕入れておこうとか、夕方は主婦のお客さんが多いから、紙パックのあの商品を補充しておこうとか。そうやって量を調節するのは大変ですが、自分の思い描いていたように売れて嬉しかったり、思うように売れなくて悔しかったり、いろいろな思いができるのが楽しいです。
古澤
僕は、売り場づくりが楽しいです。催事やイベントごとに場所づくりをするんですけど、自分の思ったように作った売り場から物が売れていくところを見られて、実感できるというのが楽しいです。
――先輩たち、すごいですね。マーケティングとターゲティングと戦略ですもんね。鈴木さんどうですか?
鈴木
店長だからってわけではないですけど、レジしているのが一番好きです。お客さまと話すことができるのがレジなので。
緒方
うんうん。
鈴木
発注とかも好きですけど、やっぱりお客さんとお話しができるのが楽しいですね。
■入社のきっかけは、さんま一本が100円だったこと。「これが100円でいいの!?」って感動して、入社した。
――接客ができるのって、カフェやレストラン、ホテル・・・と色々な仕事がある中で、なぜローソンストア100を選んだんですか?
緒方
古澤さん、何かあります?
古澤
僕が思ったのは、コンビニ業界ってもう飽和状態で、すごく店舗数があると思うんですけど、うちの業態っていうのは他にはなくて、時代の流れからして、ニーズがまだまだあるということ。そして、他のコンビニではやっていないことに挑戦できるということ、他のコンビニがやっていないことをできているということが、凄いことなんじゃないかと思ったからですかね。
――他ではやっていないことって例えば何があるんですか?
古澤
例えば、生鮮食品を売っているということが強みで周りとの差だと思います。お客さまに来ていただくための柱になっていて、まったく他のコンビニとは違うんじゃないかなと自負しています。
緒方
私が2~3年前にこの会社を選んだ時は、色々な買い物ができる、ということが衝撃でした。普通のコンビニは少量で買うことができなかったのに、ローソン100ならほしいものがなんでも手に入るし、しかも安いということが魅力的でしたね。雑貨もあれば、食品も取り揃えていますからね。
木下
私の入社のきっかけになったのは、初めてローソン100に行った時に、さんま一本が100円だったんですよ。「これが100円でいいの!?」って感動して・・・ その感動のまま、入社しました(笑)
全員
え?(笑)
木下
だって、すごくない? さんま一本、100円だよ? 私はすごく衝撃を受けました。
――この会社ってこういう人が多いなとかこういう社風だなということはありますか?
緒方
お酒好きな人が多いですね。
木下
それはあるよね。研修の後とか、会議の後とかも皆で飲みに行ったりします。
――それは年齢とかも関係なくですか?
緒方
そうですね、関係なく行きます。
――皆さん、お互いに知り合い同士って感じなんですか?
緒方
わりとお互いに知っています。
――それはいいですね。店長会議とか、現場の店を抜け出し集まって、皆で情報を共有して持って帰るっていう機会は多いんですか?
木下
最近は、月に1回くらいはあります。
――それはいいですね。現場ばかりだと孤立してしまうというか、帰属意識も薄まっていっちゃうじゃないですか。
木下
はい。そうなんですよ。
■次の目標は、広告販促部で、全国展開できるポップを作ること。作って配信して、優越感にひたりたい(笑)
――仕事の話をもう少し聞きたいんですが、店長を目標にしてきたという話がありましたが、次の目標ってありますか?
木下
私はポップを色画用紙などで手作りするのが好きなんですね。なので・・・ 「広告販促部」に行きたいです。それで、自分の作ったポップを全国に配信して優越感を感じたいです(笑) 色々な店舗に行って、自分の作ったものがあったら、それはすごくやりがいがある仕事なんじゃないかなって思います。
緒方
私も木下さんと同じで、広告販促部に将来行きたいです。ただ私の場合は、対メディアの広告販促をやっていきたいです。大学の時もサークルでイベントの企画や運営などをやっていたんですね。学園祭にバンドを呼んで、チケットを配って、とかそういうこともやっていたんですよ。そういう経験から、対外的にいろんな人に発信するという楽しさを知っているので、それを仕事でも極めたいという思いがあります。
古澤
僕の場合はそのまま営業で、スーパーバイザーを目指したいです。あとは、今年、新入社員の育成担当を任されたんですね。「教える」というところもやりがいのある仕事だなと思ったので、教育に関係する部署にも興味があります。
木下
うちの店舗も新入社員が一人、異動してきました。
――可愛い?
木下
生意気だなぁ~って思いますよ。
――でも、きっと、皆、新入社員の頃は、そう思われていたんでしょうね(笑) 鈴木さんはどうですか?
鈴木
私はやっと店長になったので、まずはいろいろな業務をできるようになってからですね。
――鈴木さんにとって先輩の存在ってどういうものですか?やっぱりすごいなって思いますか?
鈴木
それはやっぱり思います。今日、この集まりの前、店長研修があって、私は古澤さんと同じテーブルだったんですけど、やっぱり発言とか考えていることとか、「すごいな」って思いました。
木下
「すごいな」だって!
古澤
何も出ないよ。
――一年後は鈴木さんもそうなっていて、きっと後輩が「すごいな」って思いますよ。
鈴木
いやー、いけるかな。わかんないです・・・
全員
(笑)
■コンビニって休めないイメージがあったけど、実際はちゃんと休めるし、実際、結構休んでいる。
――皆さん、年齢は25歳程度?
緒方
25歳ですね。
――社会人になって3年目になると、きっと社会人生活にも慣れてきた頃じゃないかなと思うんですが、プライベートで変わったなということとかってありますか? 例えば、「自分も大人になったな」と思うところってありますか?
鈴木
私は最初に自己紹介したとおり、お酒がすごく好きなんですけど、学生の時とは違って、無茶に飲むことはしなくなりましたね(笑)
緒方
あー、わかる(笑)
鈴木
使えるお金も増えたので、安いお店ではなくて、静かな良いお店で飲むようになったのが変わったことですね。
――ありますよね! 「たしなむ」って言葉を覚えますよね。
木下
緒方さん、しょっちゅうバイク買ってなかった?
緒方
買ってないよ! 最初、原付を買って、次に400ccを買っただけだよ。でも、確かに使えるお金は増えましたね。学生の頃は一つの趣味だけに使ったり、学生同士の飲み会の時に使ったりというだけだったんですけど、それが今では色々な趣味や用途にお金を使ったり、貯金もできたり、幅が広がりましたね。
――貯金してます?
緒方
してます。
木下
してます。
――堅実な方が多い会社なんですね。素晴らしいです。
古澤
僕は学生の時と比べて休みが少なくなって、少なくなったからこそ、休日の充実感を考えるになりましたね。一方でお金は多く使えるようになったので、夏休みなんかは遠出して、リフレッシュするようになりました。「大人になったのかな」とかみしめますね(笑)
木下
私も休日、一日一日の充実感が変わりましたね。「今日はこれをやろう」「よし、達成した」っていうのがあって、「明日も頑張ろう」って気分転換して。学生の時とは変わりました。
――みなさんはシフト制だと連休というよりかは離れた日に休みがあるんですよね。夜勤もありますか?
木下
夜勤は、基本的にはないです。
鈴木
コンビニ業界って休めないって思っているかもしれないんですけど、ちゃんと休めるんですよ。私、すごい、休んでる(笑) 週休二日はちゃんと休んでいますし、もちろん、クルーさんとの調整とかは必要ですけど、夏休みも冬休みも自分の希望通りで休むことができています。ここが入る前とはいい意味で違うギャップでした。
古澤
私も覚悟のうえで入社したんですけど、思ったよりちゃんと休むこともできるって思いましたね。
――なるほど。皆さんが現場にいないときは、クルーに店を任せるってことですよね。
古澤
そうです。
――自分が責任をもって人材を育成して、任せられる人を育てて。店長という皆を束ねる立場ではあるけれども、皆にも見守られながら自分もしっかり休んで、またしっかり働くって大事ですよね。私も過去に、いわゆる現場の責任者として、店長みたいな仕事をした経験があるので推測できるんですが、皆さんが普段から18人とか20人とかの仲間と密にコミュニケーションをとっているから、「休んでください、店長」って言ってもらえるわけですよね。これが普段の対応や態度が悪かったら、そうはならない。こうやって仕事の楽しみ方と自分は自分で楽しめるという環境があるっていうのが、すごく素敵なことだなとお話を伺って思いました。
■同期が店長を務める店は気になる。休日に覗きに行くことも。
――他にも、この仕事で、「こんなことが楽しい」とかありますか?
緒方
お昼ごはんが楽しくなりますね。基本的に外に出られないので、自分の店で買うんですけど、商品の数が多くて新商品もどんどん出てくるので、いろいろなものが食べられるという楽しみがあります。自分が「これ食べてみたい」っていうのは、お客さんも思っていることだと思うので、そういう観点を活かして陳列を工夫してみたり、楽しいですね。
――なるほど! そんなところでも、仕事の楽しみ方をおさえているんですね。他の同期も店長の方が多いんでしたっけ?
緒方
そうですね。ほとんど店長ですかね。
――同期の店は気になります?
緒方
なりますね。たまに休日に覗きに行ったりしますよ。アイディアを盗もうかな、と思ったりとか。あとは、最近ではドラッグストアも競合ライバルかな、って思って、視察に行ったりとかしちゃいますね。
木下
熱心だね、さすが!
――木下さん、憧れの先輩の存在とかはいないんですか?
木下
まさに私が行きたい広告販促部で働いている先輩がいるんですけど。その先輩が抜けてしまって、私は今の店舗の店長になったんですね。なので、追いかけたいなって思っています。そのためにも、後輩を育てなくちゃいけないですね。
――今日は貴重なお話ありがとうございます。皆さんもっと活躍して早く先輩に追いついてください。この後飲みに行くのでしたら飲みすぎないようにしてくださいね!(笑)
<後日談:木下さんにもう少しお話しを伺いたくて、店舗にお伺いしました>
――先日はありがとうございました。前回の座談会の後、意識して色々なコンビニに行って様子を見てみたんですけど、やっぱり店員さんと仲良く話すっていう関係性をつくるって難しいなぁ、と思ったんですけど。
木下
ここの地域ゆえなんですかね。自分からお客さんに積極的に声をかけることはしないんです。お客さんの方から話しかけてくださる方が多いですね。今日も柿を並べていたんですが、「おいしいの?」って訊かれて、そこから会話して・・・っていう感じです。意識して目を合わせるようにはしていますね。「挨拶と会話は気持ちよく返す」っていうのも意識しています。
――朝から夕方まで店舗で動き回っていて、疲れてしまったりしないですか? 仕事終わりには、へとへとになっちゃったり?
木下
んー、そうでもないですね。朝8時から夕方5時までの勤務体系なんですけど、元気があり余ってるんで(笑) 定時で仕事終わって、さらにそこからジムに行って、さらに動いたりとか。高校の時の吹奏楽部の部活が厳しかったんですね。土日も休みがなくて、年末年始以外はずっと部活漬けの日々でした。楽器を吹くのは好きだったので続けていられたんですが、やっぱり当時は体力的にきつくて鍛えられました。あの高校での生活があったから、今、多少忙しかったりしても、タフになれている部分がありますね。朝の8時から夜の9時までで、全国大会とかにチャレンジするような学校だったので、その特訓についていけた、という事実は、自分の中で自信につながっているのかな、と思います。あとは単純に楽しいのが好きですね。「人生、楽しみたい」っていう感じで、小さい頃から割とそうでした。外に出るのが好きで、割りと家にいないんですね。休日も、一人でウィンドウショッピングに出かけたり、外に出ます。同じところにじっとしているのは性格に合っていないんですよね。 だから、今の仕事もそうですが、ずっとオフィスでパソコンとにらめっこしているよりは、現場に出て動き回って、うるさく賑やかにしているのが性に合っていると思います。就職活動していた時も、そこは意識していました。人と話したり、接したりして、店舗で動き回っているような仕事がいいなと。事務系よりは現場、接客業がいいんじゃないかな、と。
――店長っていうとリーダーっていうイメージがありますけど、リーダータイプですか?
木下
リーダーとして前に立つのは割と苦手なんですけど、周りの意見を聞いて「こういうことじゃない?」ってまとめるのは昔から好きですね。
――この店で働き始めてから、そういう気質が仕事に活かされているっていうことはありますか?
木下
クルーさんがそれぞれにお店のために「あの人も、もっと売込みしてくれたらいいのに」とか、そういう理想と現状のギャップっていうのはありますよね。たまに、そういう意見の対立と言うか、いい意味で理想のぶつかり合いとかがあるんですが、そういう話を聞く立場になることは必然的に多いですね。店長っていう立場だから、中立に聞いて、「そうか、そうか」って感じで受け止めていますね。私が出て行っちゃいけないと思うんですよ。店長として上に立っているから、私が「こうしましょう」って言ったら、皆、そうしなくちゃいけなくなっちゃうんですよね。クルーさんは社員という立場で働いているわけじゃないから、「店長が言ったし」ってなっちゃうところはありますよね。
――そこに寂しさっていうのは、ないですか?
木下
ないとは言えませんね。でも、今は新入社員と一緒に働いているので、社員同士で話し合う機会はできました。同期とは電話で相談しますね。今朝も緒方さんから電話があって、「これって、どうしたらいいの」って訊かれて。そうやって電話くれたら、「私もちょっと相談しようかな」って、話し込んじゃうことはありますね。クルーさんに聞かれたくないこともあるので、そういう時は裏の事務所に閉じこもって、ドアを閉めます(笑) マネジメントって大変ですよね。今、まさに勉強中です。接し方を間違えて、「じゃぁ明日から来ない!」って言われちゃったら怖いな、って思って。どこまで踏み込んでいいのかな、っていうのは、いつも迷いますね。
――なるほど。ちなみに、子どもの頃はどんな子でした?
木下
小さい頃は、家の目の前が公園だったので、走り回っていました。でも、皆に「今日は缶蹴りするよ!」とかって仕切っているタイプではなくて、一歩引いて周りを見ている感じでしたかね。でも、うるさい、みたいな感じの子でした(笑) 昔から「元気」だけど、冷静さを持っているんですかね。
――そうか。元気娘っていうイメージは、「私が私が」って話すタイプではなく、リアクションが賑やかなタイプなんですね。
木下
そうですね! それはよく言われます。あまり自分のことを語らないです。皆が気持ちよく話してくれるのを盛り上げるのが好きですね。会社の同期の中でもそうですね。飲み会に行っても、端っこの席で、ちょっと冷静に見ちゃうタイプだと思います。友達からのサプライズも気づいちゃうタイプですね。勘が働いちゃうのかもしれないですね。
――観察力が高いのかな。
木下
クルーさん同士が意思疎通できていないこととかにも、すぐに気づいて察しちゃいますね。
――そんな時はどうするの?
木下
あえて気づかない。聞かない。気づかないふりをして、少し経過して、収まったかなって頃に「仲直りできたの?」「解決できたの?」ってこっそり声をかけます。「え、なんで知っているんですか」って驚かれるけど、「そりゃ店長ですから。分かってますよ」って伝えます。
――それは現場のクルーの皆さんからすると、安心感につながりますよね。ちゃんと見てもらっているっていう感じがありますよね。そういうのは昔からの性格ゆえなんですかね?
木下
人と関わるみたいなことが多かったから、もしかしたら周りを見ていたのかな・・・ 小さい頃、母親が、私の友達のお母さんを家に招いてお茶会をしたり、していたんですよね。そこに交じって、大人たちの話を聞いているのが好きだったんです。ちょこんと部屋の端にいて、何を話すわけでもないけど、空間にいるっていう。話を聞いているのが好きなんでしょうね。
――コンプレックスってあります?
木下
コンプレックスだらけですよ! 元気なキャラで通っていますけど、人との距離をどう取ったらいいのかな、というのは常に気になっています。一言、失言してしまったら、クルーさん辞めてしまったりするのかな、とか、そういうことには気を遣いますね。あと、やっぱり人の話を聴くのは好きですが、自分のことを話すのは得意じゃないですね。
――その他に店長として意識していることはありますか?
木下
うーん、やっぱり「元気」ですかね。「誰よりも元気でいよう」「私から元気を発信しよう」というのは思っていますね。戻ってきた時に、お店の雰囲気が変わったよって言われて、それは嬉しかったですね。水曜日が揚げ物の売込みの日で、皆で声だしをしたりするんですけど、「木下さんが戻ってきて、店から声が聞こえるようになって、何かお店のイメージがいい感じに変わったね」って言われたりもします。嬉しいですね。
――ここから、ちょっと一問一答で、色々とお伺いしますね。
木下
はい。
――仕事で落ち込む瞬間とかありますか? どうやって切り替えますか?
木下
寝る! 単純なんで、寝たら忘れるんですよね。寝て起きたら切り替えて、朝になったら「今日も頑張ろう」っていう感じですね。
――一番、本音を言える人って誰ですか?
木下
妹ですかね! 1つ下に妹と、7つ下に弟がいます。賑やかな家族ですね。でも、長女だからしっかりしなさい、といったことは言われたことがなくて、私よりも妹の方がしっかりしていますね。部屋も妹の方がきれいです。妹は幼稚園の先生をしているんですが、働くフィールドが全く違うからこそ、弱音を聞いてもらったりもしますね。1つの差だと友達みたいな感じですかね。一緒に出かけたりもします。結構、仲の良い方だと思います。
――後輩に働くうえで大切にすることとして、何かアドバイスしたりはしますか?
木下
「趣味を持ちなよ」っていうことですかね。休日の過ごし方につながるかと思うんですが、仕事を頑張るための趣味があるのは大切なことだと思います。
――ちなみに、その趣味っていうのは?
木下
私の場合は・・・DJです・・・ 同期でも知っている人は少ないと思うんですけど、家にターンテーブルがあって、週に一回くらい浅草でDJの練習会があるんですよ。そこに参加したりしています。あとは個人が開催するイベントでDJさせていただいたりもしています。オーディションを受けて、今まで何度か出させてもらっています。学生時代はイベントに出かけることはあったんですが、DJとしての活動を始めたのは社会人になってからですね。
――どんなところが楽しいですか?
木下
自分の選曲で皆が楽しんだり、盛り上がったりしてくれるのを見ると、嬉しいですね。
――なんだろう、その空間で皆を喜ばせたい、とか、皆が「なに、これ、いい!」って思うようなしかけを密かに実現したい、みたいな欲求があるんじゃないですか? 座談会でも話があったけど、ポップを作って、そこに書いたキャッチコピーを見て、お客さんが商品を買ってくれたり、DJやって周りを盛り上げたり。色々と周りからしかけていって、「いいでしょう?(笑)」って、「やった!」って思う。
木下
そういう一面があるかもしれません(笑)
――好きなことは?
木下
買い物が好きですね。ウィンドウショッピングのつもりでも、ついつい買いこんじゃうんですよ。小物とか可愛いノートとか雑貨とか、そういうものをちょこちょこ買っちゃって、そうすると部屋に物があふれて、片づけられないんです。妹に叱られて、「一緒に掃除するよ」ってけしかけられて、気づいたらゴミ袋4つ分、捨てるものが出てきたりします(笑) 事務所も実は散らかっていたんですけど、今日インタビューがあるってことで、さっき急いで片づけました(笑)
――好きな食べ物も聞いておきましょう。
木下
白飯が大好き。何にでも白飯ですね。焼きそばと白米、チャーハンと白米、っていう感じで白飯が好きですね。
――え?(笑) ご飯にご飯なの? それはお代わりではなくて?(笑)
木下
いえ、炭水化物が好きなんです(笑)
――(笑) 今日はお忙しい中、ありがとうございました。
木下
ありがとうございました。