世の中は変わっていく、変えていける -LGBTの就活を考える(4)

■世の中は変わっていく、変えていける

私の経験談が続いて恐縮ですが、人事や採用の担当者にLGBTであることを打ち明けた時、
社内には制度や設備環境、ダイバーシティポリシーはありませんでした。

「私ひとりのために制度やポリシーを作る必要はない」と考えていたものの、
今後、LGBTの後輩が入社する際には、きっと整っていた方がいいだろう、と思い、
経営陣と人事に相談して、話し合いの場を設けてもらうことに成功しました。

私はLGBTとして、色々と気になることを伝えていきました。
例えば、社内アンケートの性別欄は「男性」「女性」以外に回答欄があるといいと思うこと、
些細な会話の中にも、バイアスがたくさんあって、答えづらいことがあること。

一方で、経営陣・人事からも色々な相談を受けました。
採用面接に応募した人がカミングアウトしたときには、どのように対応するとよいのか、
いわゆるトランスジェンダーの「トイレ問題」「スーツ問題」はどのようにしたらいいのか、
LGBTが周りの人に言われて不快に思うことは何か、気にならない表現は何か…

話し合いを重ねる中で、「全社員に正しい知識と理解を持ってもらおう」という話になり、
社内にLGBT勉強会を実施し、正しい理解を促すとともに、質問に答えたりもしました。

たまたま、当時、事業としてダイバーシティを扱っていたことも、私の背中を押しました。
会社の評判がよくなるし、売上にも仕事にもつながるから、と社内に働きかけました。

結果、私が働く組織には、今、カミングアウトをしている社員が4名おり、
皆、それぞれの職場で、それぞれの仕事を担当しています。
たまに4人で食事をしますが、「もっと増えても面白いね」と盛り上がります。

LGBTであっても、希望する働き方や仕事の価値観はそれぞれです。
それを聞き合えるメンバーがそろっているのは、私にとって幸せなことです。

LGBTの皆さん、色々と迷うこと、悩むこともあるかとは思います。
情報がまだまだ不足している現実もあるかとは思いますが、
私は、世の中は、変えていけると信じています。

社会人の先輩として皆さんの就活がうまくいくことを、そして
「自分らしく働く」を実現できることを、心から応援しています。