LGBTの学生と話していて思うこと -LGBTの就活を考える(2)

LGBTであることをカミングアウトして働く私の経験から、社会人の先輩として、
「自分らしく働く職場や活動の場はある」ということをお伝えしたい――
そんな連載の第2回は、あるLGBTの就活生との面接での出来事からお話ししましょう。

■LGBTであることが自分のすべてではない

人事や採用に携わる仕事をしている中で、
LGBTの就活生と面談や面接をすると、ちょっと違和感があるのも事実なのです。

面接で「自己紹介をお願いします」と促した時。

もちろん「マイノリティーの立場として社内外に警告をしたい」、あるいは
「職場の改善に貢献したい」と、熱い思いを語ってくれる人もいます。

しかしその一方で、自己紹介がカミングアウトの場になってしまい、
それがすべてとなって他に自分自身のアピールポイントを語れない……
そんな就活生とたびたび遭遇します。

これは、私の所属企業がLGBTに理解があると公にしているから、
「この会社なら、この会社の面接者なら、私のことを分かってくれるはず!」
という思いや希望や期待なのかもしれません。

でも。

多くの組織での採用は、組織力を高め、成果をもたらす人を探しているのであって、
マイノリティーという“物珍しい人”を探しているわけではないのです。

大切なのは、LGBTであることだけを主張するのではなく、
それ以外の自分らしさ、あるいは自分の強みPRポイントも整理して
就活に臨んだほうがいいということです。

■マイノリティーだから落とされる?

とある就活生の悩み相談に乗った時、その人は
「自分がマイノリティーだから選考に受からない」とこぼしていました。

そこで私は相談にのりながら、その人に対して
「どんな働き方をしたいのか」「どうしてその企業で働きたいのか」
といった、いわゆる就活の場で聞かれる質問を投げかけてみました。

しかし残念ながら… 明確な回答は得られませんでした。

おそらくその人が受けた企業は、LGBTやマイノリティーを理由に不採用としたのではなく、
自社にとって必要な人材だと感じることができなかったから、
あるいは本人の持つ仕事への思いが伝わらなかったから、
選考を進めなかったのではないかと私は感じました。

大切なことは、「LGBTである」「マイノリティーである」ということに、
自分自身が引っ張られてすぎないこと。
この点も就活を始める前に、きちんと意識を整理しておくと良いと思います。
自身の性以外に、面接ではアピールできることが、もっとたくさんあるはずです。

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職場へのカミングアウトは必要なのか? -LGBTの就活を考える(3)