上司や同僚の支え ―働く女性のリアルボイス特集(3)

続いては、今年、社内結婚したばかりだという酒田さん(仮名)。
20代で管理職になり、部下を持ち、部署の責任者となった酒田さんですが、
これまでは漠然としていたものの、結婚を機に、急に実感を伴い始めたことがあるといいます。

それは、これからのキャリアを考え、子どもを産む選択肢を考えたとき、
「お腹に新しい命が宿るときには、どうしても一度、仕事は離れなければいけない。
自分のキャリアにブランクが生じてしまうんだ」という事実に、
今になって、改めて気づいたと酒田さんは語ります。

「女性活躍とか、産休とか、育休とか、キーワードとしてはよく耳にしていましたが、
 いざ自分が妊娠して、子どもを産む可能性があると現実的に考えると、
 やはりこれは真剣に考えなければいけない人生のイベントだな、と、
最近になって深く考えるようになりました」

「なんとなく27~8歳で結婚して、2~3年後に子ども産むと思ってはいましたが、
それをキャリアの中では明確に想像できていなかったんですね。
これまでざっくりと考えていた人生が、だんだんリアルになってきています」

社内にはロールモデルとなる先輩もいます。
酒田さんは、「結婚」「妊娠」「出産」「育児」を現実的に考える今だからこそ、
これまで以上に社内を見渡し、男女を問わず部下に子どもが生まれた時に、
その上司・管理職が、どのような対応をしているかが気になると教えてくれました。

■そこで先輩の体験談を聞いてみると……

30歳で結婚、35歳くらいで子どもを産むのかな、とふんわり予想していた岡山さん。
就職して数年後、岡山さんは結婚して妊娠しますが、
当時は切迫流産(※流産する恐れがある状態)の診断を受け、
急きょ、「明日からはもう会社に行かないように」とドクターストップを言い渡されました。

「営業職として、大きなお腹になっても、仕事が楽しくて忙しく働いていたのですが、
ちょっと自分に負担をかけすぎてしまっていたのかもしれません(笑)
結局、引継ぎすらままにできない状態で、急に休むことになりました。
その時は、とにかく上司の判断が早かったことを覚えています。
『もう後はいいから、自分と赤ちゃんの身体を最優先させなさい』
と言われ、すべての仕事を引き取ってもらったんです。
休みに入った時も、また仕事に復帰した時も、
社内に出産と育児を経験した『親』としての先輩がいてくれたことは、とても心強かったです」

その時に支えた同僚の一人が、同期の田村さんでした。
「急なことは起こるもの」という考えのもとで、
次々と岡山さんの仕事を代わりに対応したと言います。

「自分の仕事もそこそこに忙しかったんですけどね」と笑う田村さんは、
岡山さんに対する不満や不公平感は全くなく、
「仕事のことは考えず、入院してて! という感じでしたね」と笑います。

「だって、大事な同期ですしね」
「ふふ、助かったわ」

田村さんと岡山さんの、ふたりの絆を垣間見ることのできた素敵なインタビューでした。

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